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11年目の「がんばれ」と「ありがとう」、あるいは、公開ファンレター 〜『株式会社悪の秘密結社10周年記念 経営方針発表会』感想〜

シャベリーマン様

日中は汗ばむ季節となってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。


先日は『株式会社悪の秘密結社10周年記念 経営方針発表会』(以下『AHK経営方針発表会』)の開催ありがとうございました。

以前、シャベさんから「手紙書くみたいにnote書いてみたら」とアドバイスいただいたので、なんの題材について書こうかなーと迷っていたのですが。

最終的に、
「せっかくなら、最初は『悪の秘密結社』関連が良いよね」
「じゃあ、いっそ公開ファンレターの形式にしてしまえば良いのでは?」
という発想に至ったので、今回はこのような形で感想文を書いております。


……これ、リアルにファンレター用の文体なので、電波に乗せるのだいぶ恥ずかしいんですけど。


「『株式会社悪の秘密結社』は実在する企業である」


このフレーズを初めて聞いたのは、いつのことだったでしょう。正直もう覚えていません。

いつの間にか、記憶の片隅に、ぬるっとインプットされていた気がします。


「あー、なんか、そういうのがいるらしいねー。タイムラインに流れてきてたよ、俳優さんとのツーショット写真。え、指輪を交番に届けた? 今度、アニメとコラボショーするの? へー! すごいじゃん」みたいな。


見た目(ガワ)が格好良くて、社名がそのまんまな、なんかローカルなやつ。

自称・日本一金のかかった怪人。


なので、「今度『ドゲンジャーズ』という特撮ドラマが放送されるらしいよ」と最初に聞いた時に思ったことは、「『株式会社悪の秘密結社』の噂は聞いていた。いつかお目にかかれると思っていたよ」でした。


「お目にかかれる」まで続けてくれて、本当にありがとうございます。

いつぞや、ヤバイ仮面社長もショーの中でおっしゃってましたが、会社が10年続く確率は約6%程度だとお聞きしました。

なにか歯車がずれていたら……例えば、「悪の秘密結社」が創業していなかったら、続いていなかったら、あるいは、わたしが特撮好きになっていなければ、『ドゲンジャーズ』に出会わなければ、今この時間はないんだなあと思うと、途方もなく奇跡的な、運命的なものを感じます。

すっごくラッキー。


『AHK経営方針発表会』のヒーローショーは、「悪の秘密結社」の歴史をたどるような内容でしたね。

わたしは、『ドゲンジャーズ』以降の新参ファンですので、それ以前の歴史については、動画やSNS、あるいはシャべさんの講演会などでしか存じ上げないのですが、それでも、胸に迫るものがありました。


独立されたワルモノさんや、内勤のワルモノさんも多数登場し……まさか、お会いできると思ってなかったキャラクターもたくさんいたので、本当に嬉しかったです。


全員集合の場面は、圧巻でございました。


そして、新しいワルモノの正式なお披露目。

ヤカマシンと、響々ノイジア。


執事ラツカに、執事メリル。

彼らが一足早く登場したクラウドファンディングの返礼イベントで、シャベさんは「新しい家族が増えた」と表現されていましたね。(ノイジアちゃんは「心外です!」と言っていたけれど……)

いろいろなクリエイターさんの情熱を受け、祝福されて生まれてきたワルモノさんたちですから、きっと、みんなに愛されるキャラクターになると思います。


っていうか、事業編成が良いですよね。

わたしはどうしても「悪徳事業部」贔屓になってしまうんですけど、シャベさん・ヤカさん・ノイジアちゃんと、三者三様のギャップ萌えを感じます。


ヤカマシンさんは、見た目は「野犬」って感じで、体も大きいしヤンキーっぽくて、ちょっと怖そう。

でも、喋ると苦労人オーラがにじみ出ていて、全然やかましくない。助けてあげたくなりますね。


ノイジアちゃんは、いかにも治安の悪い小学校にいるカースト上位の女の子みたいな外見。

でも、喋ると天真爛漫なシゴデキお姉さん。声がでかくて歌が上手くて、ワルモノなのにまったく悪いことしそうにない。たぶん女児人気をかっさらうタイプ。


シャベさんは……シャベさんは、見た目と中身というより、中身(陽)と中身(陰)の高低差が……まあ、良いでしょう。


3人とも、それぞれの演者さんの当て書き的な要素がありますし、よそではあまり見ないタイプのキャラクターだとは思うのですが、3人寄ると何故か伝統的な三枚目悪役感が出るのも、趣深いですね。

脚本に「3馬鹿」って書いてるのを見て、ニヤニヤしちゃいました。


そもそも、シャベリーマンが誕生した理由の一つとして、他のワルモノのみなさんが「喋る」ことができない故に、悔しい思い・もどかしい思いをされる場面もあったという経緯があると聞いています。

その「喋る」という大事な役割を、任すことができる存在が現れたのは、シャベさんにとっても、キャラクターの「シャベリーマン」にとっても大いに意味のあることなのでしょう。

シャベリーマンって、結社の中でも一歩引いた立場というか、「唯一の人間」という特殊な境遇からみんなを見ているわけで。

ヤバイ仮面とはまた違う切り口の、ある種の孤独を背負ったキャラクターだと感じるんですよね。


今回のショーだと、コミック『YABAI』制作の資金集めのシーンとか象徴的じゃないですか。

クリエイティブな視点から「あれをやりたい」「これに挑戦したい」と語るヤバイ仮面と、経営的な視点から私財を投げ売って臨むシャベリーマン。

メタ的なことを言うと、同じ人間の2つの側面……一人二役でもあるんですけど。

それだけじゃなくて、会社の象徴たるヤバイ仮面社長を、主役として立てる、守り抜く覚悟。ヤバイ仮面から分離したような存在である、シャベリーマンだからできる戦い方を見た気がしました。


だからかな。悪徳事業部が歌って踊ってたのを観たときに、「一人じゃなくて良かったなあ」と思ったんですよ。シャベさんと、シャベリーマンが。

もうね、「我ら、おしゃべりワルモノ~♪」が頭から離れないの。

いや絶対、3人で歌ってほしいと思ってたんですよ! こんなに早く叶うなんて!


もちろん「給仕事業部」の耽美な佇まい……中性的で二面性のある世話焼き美人・わがままで甘え上手そうな美少年・ミステリアスな無口美丈夫の組み合わせも、刺さる人にはかなり刺さると思います。深みにハマる人、多いんだろうな。

ただでさえ個性の殴り合いみたいな『悪の秘密結社』や『ドゲンジャーズ』の中でも、特にあそこは世界観が違うので、いい感じに物語にスパイスを加えてくれそうですよね。


まだ詳細のわからない「侵略事業部」のことも気になってます。

ヤバちゃんの新フォームのスタイリッシュさもさることながら、新しい戦闘社員さんのフォルムも魅力的ですし、性格もお一人ずつ違うようなので。もっと知りたい。


少し前にね、ふと思い立って「やばい」という言葉の意味を調べていたんですよ。

「やばい」の歴史は、どうも江戸時代あたりまで遡るらしく。

『日本国語大辞典(第二版)』によると、的屋や盗人が使っていた隠語に「やば」という言葉があったそうです。

意味は、なんと看守や刑事さんのこと。イメージと真逆!


他にも、射的場、つまり「矢場」を語源とする説もあるとか。

裏で悪い商売をやっている→おまわりさんに摘発されちゃう→危険な場所ということらしい。


ちなみに、明治時代(1892年)の『日本隠語集』という本に「やばの親玉」という言葉が載ってると聞いたので、ネット(国立国会図書館デジタルコレクション)で見てみたんですが。

どうやら警部さんのことだそうです。

ヤバちゃんじゃなくて、芥さんと頼木さんじゃん。

つまり、悪い人にとって身辺を危うくする存在こそが「やば」と呼ばれていたんですね。


そこから転じて、江戸時代から平成初期にかけて、危険なことや不都合なことを指す俗語として広まったのが「やばい」。

1999年版『現代用語の基礎知識』の「若者用語の解説」のページでは、「やばめ」の説明として「やばい(まずい)状態」と書いてありました。

ところが、2002年版では「やばい」の解説として、「危ない。変だ。あやしい」の他に、「手がつけられないほどのめり込みそうな。魅力がありすぎる。すごくいい」などの意味も追加されています。

今のわたしたちが使う「ヤバい」のニュアンスが広まったのは、このあたりの時代みたいですね。

巷ではもうちょっと前から使われていた気もしますが。


「ヤバい」という単語が、喜びも悲しみも焦りも怒りも、あらゆる感情を内包する言葉になったように。

ヤバイ仮面には、あらゆる物語を飲みこむ力があります。

強さや性格は、日によってムラがある。

びっくりするほど冷徹な一面を見せたかと思えば、子どものようなわがままで部下を困らせる。

獣のような荒々しさもあれば、些細なことで思い悩む繊細さもある。

諦めが悪く、不器用で、人懐っこく、カリスマ性があり、仲間想いで、でも、心の奥底は誰にも見せない寂しさがあるような。

不思議な怪人。


『AHK経営方針発表会』のクライマックスであるVSキタキュウマン戦。

「絆」だとか「腐れ縁」だとか「エモーショナル」だとか、そういう言葉の枠には収まりきらないですよね。あの場面は。

キャラも、演者も、演出も、受け手である観客も含めて。

あの場面に関わったすべての人たちへの信頼と、殴り合いでしか成り立たない物語。

10周年記念だからこそできた、この舞台を現地で観られて、本当に良かったと思っています。


でも、配信も魅力的なんですよねー。

全体像がよく観えるし。すでに何度も見返しています。楽しい。


ヤバイ仮面と悪の秘密結社は、そこにワルモノを必要とする筋書きがあり、舞台があれば、どんなヒーローの前にも立ちはだかる。

誰でも誰かのヒーローであると、背中を押してくれる、物騒な隙間産業。


そんな、あなたたちが作る「文化」を。

「悪意」という遊び心を混ぜ込んだ世界を。

この先の10年も、同じ時代で応援していたいのです。


それでは。

なかなか、まとまったお休みを取られるのは難しいでしょうが、せめてよく眠れますように。

妙な風邪も流行っているようなので、ご自愛ください。


これからも大好きです。

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