子どもに本当に必要なのは“勉強”よりも“ていねいに断る力”~娘を見て気づいたこと
本当に子どもに伝えるべきこととは?
私はこれまで、「子どもを賢く育てたい」と思い、おうち英語や読み聞かせ、早期教育に力を注いできました。けれど、先日読んだ一冊の本『頭の良さは10歳までにきまる オックスフォード式勉強感覚の育て方』の中に、心を打たれる言葉がありました。
「ていねいに断る行為こそ、自分のテリトリーとアイデンティティを守るための人生の技術である」
その一文を目にしたとき、「ああ、本当に子どもに必要なのは、これだったのかもしれない」と強く思ったのです。
早期教育よりも大切な“断る力”
子どもに英語を読ませる、知識を増やす、学習習慣をつける…。もちろんそれも大切です。でも「ていねいに断る力」は、それ以上に生きていく上で欠かせないスキルだと気づきました。
なぜなら、知識やスキルがあっても、理不尽な要求を受け入れてばかりでは自分を守ることができないからです。自分のテリトリーを守るには、相手を否定せずに “No” を伝える力が必要なんですよね。
娘の姿に感じた後悔
実は、このことを痛感する出来事がありました。
高2の娘はアルバイトをしています。けれど、そのバイト先は「勤務数時間前に今日は休んでいいよ」と一方的に連絡してきたり、「他店舗に応援に行って」と理不尽なことを求めてきたりすることがしょっちゅうあります。
家ではプリプリ怒っているのに、結局お店では「断ったら迷惑をかけるかも」と顔色をうかがい、イヤなことをイヤと言えない…。
そんな娘の姿を見て「ていねいに断る技術を小さいころから伝えておけばよかった」と、心から思いました。
知識や勉強以上に、自分を守るための境界線の引き方を教えることが、親として本当にしてあげるべきことだったのかもしれません。
“No”は悪いことではない
「イヤ」と言うことに罪悪感を覚える人は少なくありません。私自身も昔はそうでした。けれど、イヤと言うことは相手を攻撃することではなく、自分の権利を正当に守る行為です。
大事なのは、相手を傷つけないように気を配りながら、ていねいに伝えること。
「今回はごめんなさい」「難しいです、別の日なら可能です」――そうしたひと言は、決して失礼ではなく、むしろお互いを大切にするための言葉だと思います。
娘には、これからでも遅くはないから「No」を言える力を少しずつ身につけていってほしい。そして、同じように悩む親御さんにも、この気づきをシェアしたいと感じました。
賢さは“自分を守る力”でもある
勉強や知識を与えることはもちろん大切です。けれど、それ以上に 「ていねいに断る力」 を身につけることは、子どもが自分らしく、安心して生きていくための基盤になります。
子どもに本当に伝えるべきことは、「知識」だけでなく「自分を守る技術」
これからは、「賢さ=頭の良さ」だけでなく、「賢さ=自分を大切にする力」として育んでいきたい。そう思わせてくれた一冊でした。
