見出し画像

小笠原・父島への旅⑩〜最終日(南島編)〜

気づけば父島で迎える最後の日。
毎日が濃く、非現実で、夢のような時間だったこの旅。
それがもう終わるなんて、まだ信じられません。

でも、この最終日の午前中には、旅のクライマックスが待っていました。
当初の予定では2日目に丸一日かけて行うはずだった「ドルフィンスイム」が、天候の都合で最終日の半日へスライド。
この日に巡ってきたのも、きっと意味があるはず。

案内してくれるのは「島じかん」さん。
ドルフィンスイム、南島上陸、シュノーケリングと、贅沢すぎる最終日プランのスタートです。

エコビレッジの出発は7:20。
朝食の準備は6:00、食事スタートは6:30。
なので5:00起床!
最後のジャングルの朝をゆっくり味わう間もなく、準備に追われる。

名残惜しくもバタバタの朝食

8時前には船に乗り込み、まずは南島を目指します。

南島という小笠原の宝石のような無人島へは、父島から船で約20分。
南島は国の天然記念物に指定された無人島で、手つかずの自然が残る保護地区。
小笠原諸島の中でも「最も美しい島」とも呼ばれる場所です。

サンゴ礁の隆起と沈降が生み出した独特の地形。
上陸には公認ガイドの同行が必須で、しかも当日の海況によっては上陸できないことも。
そんな特別な島へ向かうため、船に乗る前に靴底をゴシゴシ洗浄。
自然を守るためのルールをひとつひとつ踏んでいくと、気持ちが引き締まります。

そして、いよいよ出発!
やや高めの波を突っ切る船は、まるでアトラクション。
船が跳ね、私たちも跳ねる!
波しぶきが容赦なくかかって全身びしょ濡れ。
でも、この海と風が心地よくてたまらない。

目の前に広がるのは、何度見ても息を呑む「ボニンブルー」。
大型のおがさわら丸とは全く違う、小型船ならではの迫力と爽快感。
もはやUSJより楽しい!と思ってしまうほどのワクワク感。
そんなふうに夢中で笑っている間に、南島の姿が近づいてきました。

南島への上陸は、岩と岩の狭い間を抜けて入江に入るところから始まります。
そこは「鮫池」と呼ばれるポイント。
入江に足を踏み入れた瞬間、海の色も景観も一変して、全員から思わず「きれい!」の声が漏れました。
その、ただひと言しか出ないくらい、まさに、ここは楽園への入り口でした。

波や風の状況によっては上陸できないこともあるが、鮫池から揺れる船を岩場にぴたりと寄せて無事上陸。
そして、ガイドさんの案内で、決められたルートを進んでいきます。

道中では、ふわふわグレーの羽毛に包まれたカツオドリの赤ちゃんに遭遇。
鮫池から坂を登り切り、少し歩くと…
目の前に扇の形をした真っ白な砂浜と、エメラルドグリーンの海が広がる「扇池」が現れ、この世のものとは思えない光景に言葉を失いました。

南島へ一番乗りだった私たちは、なんと貸し切り状態という奇跡!
こんな贅沢な経験は、なかなか出来ない。
まずは海に向かってご挨拶と祈りを捧げ、それからシュノーケルへ。
透明度抜群の海に漂う感覚や、この美しいロケーションは、まるで天国で泳いでいるようでした。

イノリ
ぷかぷかリラクゼーション

扇池を満喫したあとは、淡水と海水が混ざる「陰陽池」へ。
外界の波音や風の音が届かない、不思議な静けさに、静寂の中の原始の気配を感じる場所。
ここは華やかな扇池とは正反対で、太古の世界に迷い込んだような感覚を覚えました。

扇池付近の砂浜には、絶滅したカタツムリ「ヒロベソカタマイマイ」の半化石が点在しています。
約1000年前まで生きていた命の痕跡。
ガイドさんからも「持ち帰るのは想い出だけに」と。
その言葉どおり、南島では何も持ち込まず、何も持ち帰らないことがルールです。

8:30に上陸したときは誰もいなかった島も、10時前にはツアー客で賑わいはじめていました。
1時間半という短い時間ながら、ここで過ごした瞬間は濃密で、夢のよう。
「天国って、きっとこんな場所なんだろうな」
そう感じるほどの楽園でした。

たくさんの船とすれ違う観光客さんたち

南島、ありがとう。
ここへ来られたことが、私の人生の宝物になりました。
私は本当に幸運で、幸せ者です。

そしていよいよ、次はこの旅のハイライト、みんなが待ちに待ったドルフィンスイムです!



いいなと思ったら応援しよう!