イゴール・トゥドールのチームスタッフ構成まとめ
イゴール・トゥドールがユベントスの新監督に就任することになった。解任されたチアゴ・モッタは自らのチームを帯同するタイプの監督であるため、スタッフの入れ替えもある程度発生する可能性が高い。
トゥドールは、チームスタッフを募集しているとの噂もある。一旦今季末までの短期間において、彼のスタッフがどうなるかは現時点で不明だが、現状わかってきているスタッフと、これまで率いたクラブでのスタッフ構成をTransfermarktなどのソースから調べられる範囲で調べてみた。
トゥドールの過去の主要なスタッフ構成
イゴール・トゥドールは、監督として複数のクラブを渡り歩く中で、特定の信頼するクロアチア人スタッフを繰り返し帯同させる傾向がある。特にハリ・ヴーカス(アシスタントコーチ)、ユーリツァ・ヴチュコ(アシスタント)、トニ・モドリッチ(フィジカルコーチ)、サンドロ・トミッチ(GKコーチ)らは、複数クラブで共に活動しており、「トゥドール・チーム」として機能してきた。一方で、状況やクラブ事情に応じて現地スタッフを起用する柔軟性も見せている。
過去の主要なチームスタッフの経歴
🇭🇷ハリ・ヴーカス(Hari Vukas)
ハリ・ヴーカス(1972年10月6日生まれ)は、クロアチア・スプリト出身の元サッカー選手であり、サッカー指導者である。現役時代のポジションはフォワード。HNKハイドゥク・スプリトの下部組織出身で、1990年にトップチームへ昇格した。ハイドゥクやNKザグレブなどクロアチア国内外のクラブでプレーし、公式戦通算159試合57得点の記録を残した 。引退後の2013年に指導者としてのキャリアを開始し、地元クラブのプリモラツ・ストブレチでアシスタントコーチを務めた後、同年に古巣ハイドゥク・スプリトのコーチングスタッフに加わった 。
トゥドールとの関わりは以下の通り
• 2013〜2015 ハイドゥク・スプリト(アシスタント)
• 2016〜2017 カラブュクスポル(アシスタント)
• 2017 ガラタサライ(アシスタント)
• 2018 ウディネーゼ(アシスタント)
• 2019〜2020 ハイドゥク・スプリト(アシスタント)
• 2022〜2023 オリンピック・マルセイユ(アシスタント)
ハイドゥクではトゥドール退任後に自身が監督に昇格し、また近年ではトルコのカイセリスポルでアシスタントを務めている。
🇭🇷ユーリツァ・ヴチュコ(Jurica Vučko)
ユーリツァ・ヴチュコ(1976年10月8日生まれ)は、クロアチア・スプリト出身の元サッカー選手(フォワード)で、サッカー指導者である。現役時代はHNKハイドゥク・スプリトで5シーズンにわたり主力として活躍し、その後スペインのデポルティボ・アラベス、UDサラマンカ、ポリ・エヒドといったクラブに在籍、2008年に中国の天津テダで現役を終えた 。クロアチア代表としては4試合に出場経験がある 。1999-2000シーズンにはハイドゥクでクロアチア・カップ優勝を果たしている 。
トゥドールとの関わりは以下の通り
• 2013〜2015 ハイドゥク・スプリト(アシスタント)
• 2015〜2016 PAOK(アシスタント)
• 2019〜2020 ハイドゥク・スプリト(アシスタント)
ハイドゥクではその後も複数の監督を補佐し、現在も同クラブのスタッフとして活動している。
🇭🇷トニ・モドリッチ(Toni Modrić)
トニ・モドリッチ(1988年1月28日生まれ)は、クロアチア出身のフィジカルコーチ(ストレングス&コンディショニングコーチ)である。選手としての経歴は目立ったものはないが、スポーツ科学の分野で教育を受けており、のちに博士号(運動科学)も取得している 。2013年よりクロアチアU-17代表やRNKスプリトでフィジカルコーチを務め、指導経験を積んだ 。2014-2016年にはRNKスプリトのトップチームでフィジカルコーチを担当した。
トゥドールとの関わりは以下の通り
• 2016〜2017 カラブュクスポル(フィジカルコーチ)
• 2017 ガラタサライ(フィジカルコーチ)
• 2019〜2020 ハイドゥク・スプリト(フィジカルコーチ)
クラブや代表、さらには国外クラブでも経験を重ねており、近年はトルコのクラブやラトビアでも活動している。
🇭🇷サンドロ・トミッチ(Sandro Tomić)
サンドロ・トミッチは1972年10月29日生まれ、クロアチア・スプリト出身の元ゴールキーパーである。現役時代はザグレブ、ハイドゥク、ハンガリーのデブレツェンなどで活躍し、複数回のリーグ優勝を経験した。
引退後はGKコーチとしてのキャリアを積み、トゥドールとは以下のクラブで共に働いている。
• 2016〜2017 カラブュクスポル(GKコーチ)
• 2017〜2018 ガラタサライ(GKコーチ)
その後はトルクメニスタン代表やハンガリーのキシュヴァルダFCなどでGKコーチを務めており、現在も欧州のクラブチームで指導を続けている。
トゥドールのクラブ別スタッフ構成
🇭🇷ハイドゥク・スプリト(2013–2015
アシスタントコーチ:ハリ・ヴーカス、ユーリツァ・ヴチュコ
GKコーチ:トンチ・ガブリッチ → トミスラフ・ロギッチ → サンドロ・トミッチ
フィジカルコーチ:ボリス・ペイレク
🇬🇷PAOK(2015–2016)
アシスタントコーチ:、イバン・レコ、ユーリツァ・ヴチュコ
GKコーチ:シルビオ・チャヴリナ
フィジカルコーチ:パオロ・アルティコ(イタリア人)
分析担当:キリアコス・チティリディス(ギリシャ人)
🇹🇷カラブクスポル(2016–2017)
アシスタントコーチ:ハリ・ヴーカス
GKコーチ:サンドロ・トミッチ
フィジカルコーチ:トニ・モドリッチ
🇹🇷ガラタサライ(2017)
アシスタントコーチ:ハリ・ヴーカス、アイハン・アクマン(トルコ人)
GKコーチ:サンドロ・トミッチ
フィジカルコーチ:トニ・モドリッチ
🇮🇹ウディネーゼ(2018, 2019)
アシスタントコーチ:ハリ・ヴーカス(2018)、ユーリツァ・ヴチュコ(2019)
※フィジカルおよびGKコーチは現地スタッフ中心で構成されたと推定される。
🇭🇷ハイドゥク・スプリト復帰(2020)
アシスタントコーチ:ハリ・ヴーカス、ユーリツァ・ヴチュコ
GKコーチ:フルヴォイェ・スナラ
フィジカルコーチ:トニ・モドリッチ、シメ・ヴェルシッチ
🇮🇹エラス・ヴェローナ(2021–2022)
アシスタントコーチ:サルヴァトーレ・ボッケッティ(イタリア人)
クラブ既存のイタリア人スタッフが中心
🇫🇷マルセイユ(2022–2023)
アシスタントコーチ:ハリ・ヴーカス
フィジカルコーチ:マリオ・ロトンダーレ(イタリア人)
分析担当:ジュゼッペ・マイウリ(イタリア人)
🇮🇹ラツィオ(2024)
アシスタントコーチ : イヴァン・ヤヴォルチッチ
スタッフ構成は詳細不明だが、シーズン途中の就任という事情もあり、基本的には既存のラツィオ内部スタッフと協働したと見られる。
総評
トゥドールは、以下のような特徴を持つ指導者である。
「固定のチーム」を持つタイプであり、特にヴーカス、ヴチュコ、モドリッチ、トミッチは複数クラブで繰り返し帯同している。
クロアチア人スタッフが中核を成しており、戦術・育成・フィジカル分野で一貫性を持たせている。
一方で、クラブの事情やリーグの環境に応じて柔軟にスタッフ構成を調整する能力もあり、イタリアやフランスでは現地人材や新たなコーチを積極的に取り入れている。
緊急的な就任や短期契約の場合は、帯同スタッフを最小限に抑える傾向がある(例:ラツィオ、ウディネーゼ初年度)。
このように、トゥドールは「信頼できる中核スタッフを軸にしながらも、状況に応じて最適なチームを編成する」指導スタイルを貫いている。
