【HSP】「なんか疲れた」の正体がわからないまま、また夜がくる
なにか大変なことがあったわけじゃない。
ちゃんと起きて、ちゃんと一日を過ごした。
それなのに、夜になると
「なんか疲れたな」という言葉が、
ぽつんと口からこぼれる。
わたし、なにに疲れたんだろう?
理由がはっきりしていれば、まだよかった。
でも、わたしの疲れは
たいてい正体がわからない。
輪郭がぼやけたまま、
ただ重たくのしかかってくる。
電車で隣の人がため息をついた。
同僚の声のトーンが、いつもより低かった。
会話の途中で、相手がちらっと時計を見た。
ほかの人なら気づかずに通り過ぎていく小さな信号を、わたしの心は一つひとつ拾ってしまう。
一個一個は、本当に小さい。
でも、朝から夜まで何十個も受信していたら、
夜にはもう、心のバッテリーが
すっからかんになっている。
正体がわからないのは、
当たり前だったんです。
原因が「ひとつ」じゃないから。
たくさんの小さなものが集まった疲れに、
ひとつの名前なんてつけられない。
以前は、疲れている自分を見つけると、
すぐに犯人探しを始めていました。
「なにがいけなかったんだろう」
「あのときああ言ったのがダメだったのかな」
夜中に一日を巻き戻して、自分を尋問する。
でも、これがいちばん疲れる。
疲れた心を、さらに取り調べにかけているようなものだから。
今は、正体がわからないまま、
ただ「疲れたんだね」と認めるようにしています。
「わからないけど、疲れた」
それで、ちゃんと休んでいい。
夜、布団に入って「なんか疲れたな」とつぶやくとき。
以前は、その正体を探して眠れなくなっていました。
でも最近は、こう言い換えるようにしています。
「今日も、たくさん受信したね」
責めるんじゃなくて、ねぎらう。
わたしの心は、今日もたくさんのものを感じ取って、ここまで連れてきてくれた。
その働きものの心に、「お疲れさま」って言ってあげる。
正体は、わからなくていい。
わからないまま夜が来ても、
わからないまま、休んでいい。
あなたの今夜の「なんか疲れた」も、
きっと、たくさんがんばった証拠です。
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