記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【映画感想】ヨルゴス・ランティモス監督『Bugonia』~陰謀論と宇宙人、そして現代の『かぐや姫』~★★★★★




AIの進歩が止まらない昨今。ならばどっぷりと浸かってみようではないか!

どうも、じゅんちゃんです。「いつもなんとかなるさ」で生きてますが、今回観た映画の登場人物たちの「執着」ばかりは、なんとかなるレベルを超えていました。

私のプロフィールにある通り「限りなく多趣味」な私ですが、実は子供の頃、本気で「自分はこの地球に置き去りにされた存在で、いつか本当の家族が宇宙から迎えに来る」と信じていた、いわゆる「そういう奴(電波ゆんゆん)」だったんです。ADHD気味な脳みそは、昔から空想やSFの世界に飛んでいきがちでして。

そんな私が今回観てきたのは、ヨルゴス・ランティモス監督の新作『Bugonia』です。
万人向けではありません。でも、『X-ファイル』やネットの陰謀論と共に育った人なら、確実に深く刺さる一本です。

【現代版『かぐや姫』?歪な発想をストレートに描く手腕】

私は日本人として、最古級のSF物語とも言える『かぐや姫』と共に育ちました。私にとってこの『Bugonia』は、その神話を「アメリカ的な陰謀論の語り」に置き換えた作品のように感じられました。早い段階からその予感はありましたが、ラストで確信に変わりましたね。

ランティモス監督の過去作を観ている人なら、今回は比較的ストレートな語り口だと感じるかもしれません。でも、扱っている「発想」そのものが相当に歪なんです。だからこそ、変に技巧的な演出で観客を惑わせることを避けたのでしょう。物語の運び方が非常に賢く、観る側を信頼してくれている映画です。

【エマとジェシーの怪演、そして『X-ファイル』み】

物語は一見すると、よくある心理サスペンス。しかし、エマ・ストーンとジェシー・プレモンスが、説明台詞ではなく「演技」だけで対立の構図を成立させています。観客の理解を巧みにミスリードし、何度も足元をすくってきます。

特に最高だったのが、ジェシー・プレモンス!
社会から取り残された感覚を抱えつつも、自分の信念だけは絶対に疑わない「執着型」の人物像。まさにアンダードッグであり、周囲からは変人扱いされながらも自分のアジェンダを心から信じている。その姿が、『X-ファイル』のローン・ガンメンを強く思い起こさせました。
馬鹿にされがちだけど、妙に誠実で、奇妙な倫理を持っている。私も「そっち側」の人間なのでどうしても共感してしまい、上映中ずっとニヤニヤして、何度か声を出して笑ってしまいました。

【目は口ほどに物を言う~緻密な撮影と構成~】

この映画を退屈でスローペースだと感じる人もいるかもしれませんが、私は全くそう思いません。何より心を奪われたのは「撮影」です。

特に俳優の「目」を捉えるためのレンズ選択が見事。クローズアップの一つひとつが非常に計算されていて、目元から必要以上を語らず、それでいて「何かが確実に潜んでいる」ことを感じさせます。そこに抑制された編集と絶妙な音楽が重なり、決して声高にならずに観客を引き込んでいく。
登場人物の視線の奥にあるものを「読む」ようになった瞬間から、この映画に退屈な時間は存在しません。

さらに、各チャプターが「フラットアース(地球平面説)・モデル」で提示される構成も印象的でした。シーンごとに丁寧に配置された細部にはすべて意味と含意があり、何度も観返して深く掘り下げたくなります。今頃、Redditの考察スレッドは燃え上がっていることでしょう。

【まとめ:ディスクロージャー・デイに備えよ?】

同じ時期にスピルバーグが「ディスクロージャー・デイ(情報開示の日)」を題材にした映画を公開するというのも、なかなか皮肉な話です。私たちは何かに備えるべきなのか、それともただの幻想なのか。その答えは、いずれ分かるでしょう。

エマ・ストーン、ジェシー・プレモンス、ヨルゴス・ランティモス、そして制作チーム全員に心から拍手を送りたい。今回も、見事にやってくれました!

その手の話が刺さる方にはおススメです。

#映画感想
#映画感想文
#映画レビュー
#Bugonia
#ブゴニア
#ヨルゴスランティモス
#エマストーン
#ジェシープレモンス
#SFサスペンス
#陰謀論
#Xファイル
#かぐや姫
#映画好きと繋がりたい
#AIと戯れようか
#ネタバレ
#新作映画

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集