【2025年版】 海外大学実績の多い中高一貫校ランキング
高校から海外大学へ直接進学する生徒は徐々に増えてきているようで、中高一貫校でも進学実績に海外大学を掲載する学校が増えてきました。
このサイトでも3年ほど前から追いかけ勝手に集計しているのですが、国際系と呼ばれる中高一貫校を中心にここ2〜3年一気に伸びてきた印象があります。
今年の実績も出揃ってきたので2025年版としてランキング形式でまとめて紹介します。以下の切り口で集計しています。
✔︎ 関東圏の中高一貫校が対象
✔︎ 2021〜2025年の5年間の累計合格者数
✔︎ 世界大学ランキング(後述)への合格者数でランキング
集計対象
それなりの難易度のある大学への進学ランキングとするため、集計対象として掲げる大学(名門大学と記載します)は以下の通りとしています。
【リサーチ系】
・THE世界大学ランキング100位以内の大学(東大など日本の大学は除く)
【リベラルアーツ系】
・米国National Liberal Arts Colleges Rankings30位以内の大学
・ミネルバ大学(Minerva University)
簡単に解説すると、ハーバードやMITなど一般的に有名な大学はリサーチ系や総合大学と呼ばれていて、学部に分かれ研究活動を行う大学がこれに当たり、世界大学ランキングはこれら総合大学から構成されています。それに対し、入学後2年間に幅広い教養を学んだあとに専攻を決める形式の小規模な大学がアメリカにはあり、それがリベラルアーツカレッジと呼ばれているようです。海外大学、特にアメリカの大学を目指す場合にはここに大きな分岐点があるようで、THE世界大学ランキングに挙げられる大学だけが上位の進学先とは限らないので、リベラルアーツ系の上位大学も集計対象としました。さらに超難関として注目を集めているミネルバ大学もここへ入れています。
なお大学ランキングは毎年変動しますが、集計を開始した2022年以降、その年までに100位以内に一度でも入った大学は含めるかたちで集計しています。
これらを便宜上、名門大学と呼び、そこへの合格者数の多い学校を上位から並べます。
なお各高校の合格実績では、進学先として具体的な大学名が記載されていなかったり、複数年度をまとめて学校名だけ挙げている場合もあり、その場合はランキング集計から漏れるなど完全なデータではない点はご了承ください。
また合格者数=進学者数ではなく、海外大学の場合は1人が5〜10校合格していることも普通なので、その辺りは割り引いて見ていただければと思います。
海外名門大学合格者数 トップ10
ランキング形式で記載していきます。学校名の右側の数字は【名門大学合格者数/総合格者数】となります。
❶ 広尾学園 【580名/1123名】

【2025年の名門大学実績(191/369) 】
UC Berkeley[3] / UChicago / Penn[2] / Hopkins / UCLA[2] / Cornell / UTronto(ca)[47] / UCL(uk)[6] / UMich[2] / CMU / UW[2] / Edin(uk)[2] / 南洋理工(sg) / Northwestern[2] / NYU / UCSD[13] / King's(uk)[2] / Georgia Tech[3] / UBC(ca)[5] / KU Leuven(be) / McGill(ca) / UIUC[6] / LSE(uk) / Manchester(uk)[2] / TU Delft(nl) / UW-Madison[2] / Monash(au)[3] / Amsterdam(nl)[4] / Brown[2] / USYD(au)[2] / UC Davis[6] / UCSB[8] / USC[6] / Leiden(nl) / Boston[6] / UQ(au)[2] / Purdue[4] / UMN[2] / Glasgow(uk)[2] / UC Irvine[6] / Emory / Penn State[5] / 延世(ko) / UoWick(uk) / OSU[2] / McMaster(ca) / Dartmouth
Minerva[3] / Pomona / Carleton / Wesleyan / Grinnell[7] / Haverford
もはや数が多すぎて集計するのもひと苦労ですが(汗)、2025年の単年度だけで369名の合格、名門大学に絞っても191名と圧倒的な数字です。後ほど記載する一覧表の通り、2021年に200名を突破して以来、毎年3ケタの合格者は当たり前に出すようになりました。
❷ 茗溪学園【156名*/391名】

【2025年の名門大学実績(41/90) 】
UC Berkeley / UTronto(ca)[9] / Edin(uk)[3] / UCSD[2] / King's(uk) / Melbourne(au)[2] / UBC(ca) / UT Austin / USYD(au) / UC Davis / UCSB / ANU(au)[2] / Leiden(nl)[2] / UQ(au)[2] / Bristol(uk) / Purdue / Groningen(nl) / UMN / EUR(nl) / MSU / Adelaide(au)[2] / Utrecht(nl)[2]
Grinnell / Colgate
2017年にIB(国際バカロレア)認定されて以降に急拡大していて、ここ数年は毎年100名前後の合格者を出しています。
❸ 三田国際科学学園 【126名*/292名】

【2025年の名門大学実績(59*/102) 】
Stanford / Penn / Hopkins / Cornell / UTronto(ca)[7] / UCLA(uk)[3] / UMich[2] / UW / Duke / NYU[2] / UCSD[2] / Edin(uk) / Melbourne(au)[6] / Kings(uk) / UBC(ca)[4] / KU Leuven(be) / McGill(ca) / UIUC[2] / Monash(au)[4] / Amsterdam(nl) / Manchester(uk)[2] / USYD(au)[4] / Leiden(nl) / Boston[2] / Bristol(uk)[2] / Groningen(nl) / Glasgow(uk) / Penn State / McMaster(ca) / MSU
2022年あたりから人数を伸ばしていて、2025年は(推定値ですが)3ケタに載せたと思われます。
❹ 渋谷教育学園渋谷【114名/195名】

【2025年の名門大学実績(31/67) 】
Harvard / Yale / Cornell / UTronto(ca) / 南洋理工(sg) / Northwestern / Melbourne(au) / Georgia Tech / UBC(ca)[5] / McGill(ca) / USYD(au) / 延世(ko) / MSU
Amherst / Pomona / Carleton / Barnard / Hamilton[2] / Middlebury / Grinnell[4] / Colgate / Haverford / Bryn Mawr
このところ年間30人台で推移していましたが、今年は67人となり名門大学も増やしました。ハーバード大に合格者が出ていますが、無事入学できることを願っています。。。
❺ 学芸大学附属国際中等教育学校【105名/182名】

【2025年の名門大学実績(18/32) 】
UTronto(ca) UCL(uk)[2] / Edin(uk) / UCSD / KU Leuven(be)[2] / LSE(uk) / UT Austin / Amsterdam(nl)[2] / Purdue / Groningen(nl) / UC Irvine / Penn State / 延世(ko) / EUR(nl) / OSU
Grinnell
卒業生の母数が少ない(130名前後)のでこういうランキングでは目立ちづらくなりますが、毎年30〜50名の合格者を輩出しています。
❻ 渋谷教育学園幕張【79名/195名】

【2025年の名門大学実績(24/49) 】
Columbia / UCLA / UCL(uk) / UW / UCSD[2] / Melbourne(au)[2] / UBC(ca) / UT Austin / Manchester(uk) / Brown / USYD(au)[2] / UC Davis / UCSB / USC / Purdue / UMass / UMN / Birmingham(uk) / Penn State
Amherst / Pomona / Carleton / Barnard / Hamilton[2] / Middlebury / Grinnell[4] / Colgate / Haverford / Bryn Mawr
一時期陰りが見えたように感じましたが、昨年からまた人数を出してくるようになりました。入口(入試難易度)も出口(大学実績)も盤石に見えます。
❼ 開成【60名/77名】

【2025年の名門大学実績(17/20) 】
ICL(uk) / Penn / Hopkins / Columbia / Cornell / UTronto / UMich / Duke / UCSD / Northeastern / UBC / McGill / UIUC / UC Davis / UCSB / USC / Penn State
ここ2年ほど1ケタが続き、海外志向が転換したのかと思いましたが復活しました。国際系に押され気味ですが個人的には頑張ってもらいたいです。
❽ 開智日本橋【51名/106名】

【2025年の名門大学実績(8/15) 】
Monash(au) / UQ(au) / KU Leuven(be) / Amsterdam(nl) / USYD(au) / Bristol(uk) / EUR(nl) / Utrecht(nl)
こちらも卒業生が少ない(130人前後)ので爆発力は期待できなそうですが、着実に人数は出してきているようです。
❾ 海城【46名/63名】

【2025年の名門大学実績(10/11) 】
UTronto(ca)[3] / Edin(uk) / McGill(ca) / UIUC / MSU
Pomona / Vassar / Colgate
開成と同じく、それほど人数は出ないものの毎年合格者を出しています。開成同様、名門大学の割合が多いのが特徴的ですかね。
➓ かえつ有明【32名/95名】

【2025年の名門大学実績(19/41) 】
UTronto(ca)[2] / UW / UBC(ca)[2] / McGill(ca) / UIUC / Manchester(uk)[2] / Monash(au) / USYD(au) / Leiden / UNSW(au) / UMN / Penn State[2] / MSU
Pomona / Grinnell
例年10人強の合格者でしたが、今年は大きく人数を増やしました。昨年あたりから増加傾向に見えるので今後に期待ですかね。
全データ公開
海外名門大学へ1名以上の実績が確認できたところを一覧表で載せます。それぞれの観点でご覧いただければと思います。

見ての通り情報のないところもあるので、まあその程度の信頼性と思って見ていただければと思います。また、合格大学名の公開がない学校については集計できていないので、それも踏まえてご覧ください。
都立・県立トップ校
都立・県立高校(高校入試で入学する学校)の状況についても興味があるので、一都三県の上位校についてざっと調べた結果も載せておきます。

ここ以外は実績がないのか情報を載せていないのかは微妙ですが、とりあえず調べられる範囲では各都県の最上位帯の高校でのみ実績がありました。
概ね中高一貫校と似たような傾向のように見え、海外志向が明確な都立国際が圧倒的な人数で、それ以外は進学上位校を中心に1〜数名程度の進学者がいるイメージです。
3年後には都立新国際高校もできるようなので、それも合わせてどう動いていくのか、こちらも注目したいところです。
トップ10の推移と考察
このサイトでは2022年から海外大学実績を追いかけてきましたが、当初よりだいぶ顔ぶれの印象が変わったと感じるので、トップ10の推移を出してみました。(右側のカッコ内の数字は名門大学人数です)

特に2022年を見ると、この段階ではいわゆる難関進学校、東大実績を多く出す学校が名を連ねていたのがわかります。これが年を経るごとに徐々に入れ替わり、今年はついに開成・海城のみとなりました(渋幕・渋渋は国際系として除くと)。
これは人数を見ていくと合点がいきます。開成は人数を減らしていますが、それ以外の学校は特に減らしているわけでもありません。洗足学園はほぼ横ばいだし(2025年30名)、海城や聖光学院など(2025年22名)はむしろ増えている状況で順位を落としています。
つまり、難関進学校以外の学校が伸ばしたことで基準が上がったということになります。で、伸ばした学校の顔ぶれを見てみると、いわゆる国際系と呼ばれる学校、具体的には国際教育や海外進学を明確に謳っている学校ということになるでしょう。
ということで、受験生側が持つイメージなども踏まえてこの先を展望すると、大きく3グループに分かれてくるのかなと感じています。
① 積極的に海外展開する学校
IBコースの設置や帰国生受け入れなどに力を入れ、学校側の受験サポートを通じて海外大学へ多数輩出していく。いわゆる国際系と呼ばれるところで、ランキング上位にくるのはほとんどこれになりそう。
② 国内進学をメインにしつつ海外へも輩出する学校
学校からの働きかけもあり海外大学へも毎年一定数輩出していく。ただあくまで進学の中心は国内大学で、海外大学は実人数で数人くらい。
③ 国内進学が中心の学校
基本的に国内進学で、生徒の志向でたまに海外進学者がいる。学校からの海外進学サポートは基本なし。現状、大多数の学校はこちらと思われる。
今までも何となくこんな雰囲気はありましたが、①の学校の進学実績が派手になってくるにつれ、より区分けがハッキリしてくるのかなと想像しています。(今までは主に教育内容に着目して選ばれていたのが、より出口を意識するようになるイメージかと)
ただ面白いのは、②から①の学校へ単純に人が移動しているわけでもなく、②の学校も一定水準の人数は保っているところで、要するに現時点では全体のパイが拡大しているということかと思います。
これらの動きが中学入試側にどんな影響をしてくるのか、今後も注視して追いかけていきたいです。
まとめ
以上、海外大学への進学実績2025年版でした。
別に海外大学が素晴らしくて国内がダメなわけではないし、高校卒業時だけが海外へのルートでもなく、ましてや早く日本を脱出せよとか言っているわけではありません。ただ、(留学に限らずですが)国外に出て荒波に揉まれるとか、海外から日本を見直してみる経験は、教育の機会として大事だろうなとは思っています。
そんな意識で、引き続きウォッチしていきたいと思っています。
