#043 ★『わかってるのに間違える』問題の正体と対処法
はじめに
「これ、家ではできてたんです」
保護者面談や塾の個別指導で、子どもの答案を前にこう呟く声を、私は何度となく聞いてきました。
自宅では確かに解けていたはずの問題が、テスト本番になるとミスを連発する。「確認テストは大丈夫だったのに…」「本人も“わかってた”って言ってるのに…」——どのご家庭も、納得のいかない困惑に襲われます。
なぜ、「できているはず」の問題で失点してしまうのか?
この“ズレ”の正体は、決して本人のサボりや注意力だけの問題ではありません。
むしろ、「わかる」と「できる」の間には、大人が思う以上に深い谷が潜んでいます。
塾や家庭学習で“わかったつもり”になるのは、ある意味とても自然な現象です。
しかし、そこで歩みを止めてしまうと、「定着したはずの知識」や「手に入れたはずのスキル」が、いざ本番になると煙のように消えてしまう。
「どうして間違えたの?」と問い詰めても、子ども本人も理由をうまく説明できません。
それは決して、子どもが怠けていたからでも、勉強が足りなかったからでもないのです。
本記事では、
「わかった」はずが「再現できない」ズレがなぜ生まれるのか
そのズレをどう埋めていくべきか
家庭が意識できる具体的なチェックポイントや、再現力を鍛える声かけのコツ
…など、現場で繰り返し直面してきた“ありがち”な構造ミスと、その乗り越え方について、徹底的に考えていきます。
「どうして同じ問題で、また間違えるの?」
「この前、家でできていたのに…」
——そんな、もやもやとした疑問を抱えているご家庭こそ、一度立ち止まって読み直してみてください。
第1章:「わかる」と「できる」は違う
子どもが「わかった」と口にしたとき、大人はどこまでその言葉を信用してよいのでしょうか。
「家ではできていたのに…」という現象が繰り返される裏には、「理解した」と「思考を再現できる」は別の能力である、という厳然たる事実があります。
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