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bonsunta
【連続達人事件】夢の果てで待つ人
スズキミノルはやり遂げた。
毎週一作のショートショート。二十年の月日をかけて、スズキの残した作品数はきっかり千編。
「私は凡人だけど、これで綺羅星の隣に立てたでしょうか」
誇らしいような寂しいような、曖昧な笑顔が印象的だった、と後に記者は語る。
スズキには仕事もあるし家族だっている。体調が悪い日や、スランプに陥った日もあった。
これで本当に良いのか、本当に誰かに届いているのかと、作品に自信が持てなくなる事もしょっちゅうだ。こんな事を続けて意味はあるのかと、悩み続けた二十年だった。
それでも、スズキミノルは成し遂げたのだ。
凡人だって一生をかければ名作が残せる。ただそれだけを信じ、愚直な程に歩み続けた連続達人。
……そんなささやかながらも偉大な夢の果てに、スズキを待っていたのは驚愕の事実であった。
「え!? 星新一先生が残したショートショートは1001編じゃなくて、1108編!!??」
ーー連続達人、二年間延長が決定した事件である。
こちら参加させて頂きました。(本文410文字)
元ネタは「星先生は1001編のショートショートを発表して筆を置いた。一週間に一編ずつで二十年かかる偉業である」という阿刀田高先生のエッセイより。かなり古い作品なせいか最終的な数字は変わっていますが、それでも阿刀田作品は良いぞ(オマージュ兼ダイマその2)
また蛇足ですが、「凡人だって一生をかければ名作を残せる」はダンガンロンパというゲームに出てくる台詞。CVのぶ代さん。
本編とは一切関係無い上に、本来は「だからこそ早さが大事。スピードは正義」みたいな文脈なのですが、わが創作活動のモチベーションにもなってる言葉だったりします。
【追記】
凡人じゃなくてダメ人間だったかもしれん…
