見出し画像

【毎週ショートショートnote】 憧れのその先で ときめきトゥシューズ

加奈が初めてクラシックバレエを観たのは、小学三年生の冬休み。題目は白鳥の湖。人生で初めての衝撃だった。
それまで俊足の靴を履き、かけっこで一番を取ることが生きがいだった生活は一変した。
ピルエット、ピケ・ターン、トゥール・アン・レール。見様見真似で回り続けた。
バレエ教室に通うことも真剣に考えた。
だが、自分では理想のプリマドンナには成れないーーそんな現実的な達観もあった。幼い憧れに妥協は許されなかった。

「だから理想を“創る”ことにしたのヨ」

伝説の靴職人、加奈山裕次郎は自身の新ブランド『ときめきトゥシューズ』を立ち上げた際の回想を、そう締め括った。



こちら参加させて頂きました。(本文410字)

ちょっと解説
ピルエット:その場で回る
ピケ・ターン:移動しながら片足で回る
トゥール・アン・レール:空中でジャンプして回る


いいなと思ったら応援しよう!