時間泥棒はどこだ
時間がない、予定が追いつかない。
気づけば今日も、どこかに潜む“時間泥棒”にやられています。
生活のスピードに追いつかなくて、ついに予定や、家にあるものが自分で分からなくなってきました…
ないと思って買った同じものが、1ヶ月後くらいに突如、たまたま開けた引き出しの中から現れる。
「あったんじゃーん!!」
…と心の中で叫ぶけど、誰が見ているわけでもなく、私だけが心の中で驚いているという、側から見たら無風な状況なのが、よけいに虚しい。
「整理整頓しろよ」と思うけれど、その暇があったら寝たい。
この強すぎる睡眠欲にも勝てず、部屋は無法地帯と化していく一方。
時々ふと、これは痴呆の初期症状では……?と焦りがよぎったり。
いやいや、ただ打たねばならない球が多いだけ。
大丈夫、大丈夫……と自分をなだめてみたり。
保険の更新。
マイナンバーカードの受け取り。
車の点検に、歯医者。
行事やイベントの参加不参加。
あれも返事しなきゃ、ここにも行かなきゃ。
と、自分の身の振り方を先延ばしにしているうちに、もはや何が何だか。
休みの日に「まとめてやろう」と思っていたことが溜まりすぎて、結局休みの日でも消化できない。
──生きてるだけで、ずっと締め切りに追われているような。
とにかくまずは無視してるわけではないんですよ、ということは伝えねばと焦るあまり
「また連絡します」
ばかり言っている気がする。
そして、すっぽかしが怖くて、やたら手帳やカレンダーを見直すけれど。
最近は「手帳やカレンダーに書き忘れた予定があるんじゃないか」という疑いすら生まれ始めている。
そんな中で、唐突にミヒャエル・エンデの「MOMO」を思い出した。
やられている。
灰色の男たちに完全にやられている。
でも、結局のところ、時間泥棒の正体は「私」なのか「現代」なのか。
どちらにせよ、取り締まる暇もなく今日がまた終わっていくのでした。
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