「今の私へのご褒美は?」本田健さんのハッピーライティングマラソン
『いまのあなたに、ごほうびをあげるなら何をあげますか?』
今週の本田健さんのハッピーライティングマラソンに、参加させて頂いています。
ごほうびは、過去からの自分をうっとり満たしてくれるものがいい
いま、自分にごほうびをあげるなら、
小学生の時に私が川沿いの道で拾った、
雑種犬の「くま」を抱かせてあげたい。
まだ太陽が昇らない、し~んとした明け方。
「わぉ~ん・・・わぉ~ん」
どこか寂しげな遠吠えで目が覚めた。
アパートの2階から外を覗くと、
段ボールに入れられた真っ黒い子犬が、
通る車の後を追っては、諦めて……。
その度に「くぅ~ん」と鳴きながら、
箱へ戻っていく姿が見えた。
学校へ行く時間なのに、
居ても立ってもいられなかった。
幼い頭で一生懸命考えて、安全だと思う場所へと段ボールを動かし、「待っててね」と後ろ髪を引かれながら登校した。
授業なんて上の空
終わったらダッシュで帰ってきた。
「くぅ~ん」……居た!
嬉しそうに駆け寄ってきた。
家に連れ帰り、綺麗に洗ってあげたら、
真っ黒だと思っていた足は白い足袋を履き、
目の上にも白い点があって、母と大笑いした。
前年に愛犬を亡くし、「もう犬は飼わない」と言っていた母も、私の譲らない想いに折れてくれ、くまは家族の一員になった。
それから、父が亡くなった時も転居も就職も結婚してからも、ずっと私を見守ってくれていた。
「くま」君がいてくれてどんなに癒されたか
病気になってから様子を見に戻ると
その時だけ元気になった。
旅立つ最後の夜、看病する私の耳に、あのはじまりの朝と同じ「わぉ~ん」という声が聞こえた。
私にだけ聞こえたその声は、
くまからの「今までありがとう」の、
あいさつだったのだと思う。
今、あの川の堤防で鳴いていた「くま」を、
大人になった両手で思いっきり抱きしめて、
気の済むまで撫で撫ですることができたなら、
どんなにしあわせだろう。
「私の人生に来てくれてありがとう」
あれからもずっと犬と暮らしているけれど、
やっぱり君は特別。
大変な時を一緒に過ごした年月は、
私にとってかけがえのない宝物になっている。
今、君に会って顔をペロリと舐められたら
それだけで今までの苦労なんて、吹っ飛んでしまうだろう
「頑張ったやん、ずっと見てたで」
きっと、そう言ってくれるよね?
私の一番大切な癒しを思い出させてくれた
素敵なお題、ありがとうございました。
あなたのご褒美は何ですか?

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