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この夏、子どもたちと。


子どもの頃の、夏休みの記憶をさかのぼる。

特別な旅行よりも、何気ない日々のささやかな出来事の方が真っ先に思い浮かぶのは、どうしてだろう。


たとえば、夏の暑い日に作ったかき氷とか。
家には、白と赤の古いかき氷機があって、それに氷をセットしてレバーを回すと、ゴリゴリと削れた雪が降り注いだ。

かき氷をするとき、決まって出してくる特別な皿がある。
ガラス製の透明な器で、上の器部分には苺の模様が刻まれて、下のほうはほっそりとしている。
ひらべったいワイングラスのようだ。

そこに、ゴリゴリと削った氷を入れられるだけ盛ったら、シロップ。
わたしはいつも、メロン味を選んだ。

夏にしか食べられない、かき氷。
夏にしか作らないので、いつのまにか存在ごと忘れてしまっていたけど、子供がうまれて、ふと「うちにかき氷機があったな」と思い出した。



息子にも、かき氷を作ってやりたい。
家で食べられる、特別な夏の味。

しかし、結局実家をいくら探しても、かき氷機は見つからず、毎年そうこうしているうちに夏が過ぎ去り、「おうちかき氷」は実行されないまま、何度も見送られた。


__今年は、買おうかな。
いやでも、夏にしかしないのに。
勿体ないかしら。

わたしは別に、かき氷を美味しいと思っているわけではない。
何が何でも、息子に食べさせたいわけでもない。

ただ、暑い真っ昼間にレバーをぐるぐる回してかき氷を作ってみんなで食べた、あの日の思い出を、息子たちにお裾分けしたいだけ。
多分、それだけだ。


◇◇◇


それでいうと、何気ない夏の思い出のひとつに、「花火」がある。

大きな花火大会に連れて行ってもらったこともあるけれど、それよりも懐かしいのは、自宅の庭で友達とやった、しょぼい花火セットだ。

どれもおんなじような色で、つけてもあっという間に消えてしまう、花火たち。
両手に持って、友達と火をうつしあって。
終わったとき、水の入ったバケツに話を突っ込んだ瞬間の「ジュッ」という音を聞くと、「夏だ」と思った。



今、住んでいる家の前で、一度だけ花火をしたことがある。
辺り一面に煙が広がり、ちょっとまずい状況だった。

__花火って、こんなに煙出たっけ?
近所に、文句を言ってくるような人はいないけど、さすがに迷惑だろうと思って、それ以降はしていない。

しかし、花火をするような場所もなく。
息子はいまだに、花火の経験が乏しい。


あの薄っぺらい花火セットを開けて、色とりどりの中から最初の一本を決めるワクワク。
火がなかなかつかなくて、風をさえぎろうと手をかざしたロウソク。
暗闇の空中に向かって、花火を振り回した時にできる、眩しい道筋。
誰がいちばん最後まで残るか、しゃがみ込んで競い合った線香花火。

この夏。
花火の思い出も、息子と共有できたらいい。


わたしの中で、夏の思い出は「かき氷」と「花火」なのだ。


◇◇◇


今回、ひさしぶりにちあきさんの「子育てポジティブキャンペーン」の企画に参加する記事を書くことができた。


テーマは、「この夏、子どもと一緒にやりたいこと or 子どもと過ごす夏の思い出」。

そこであらためて、「夏」×「子ども」で考えてみると、次々に思いつく「夏のキーワード」。

かき氷
スイカ
流しそうめん
夏祭り
プール
海水浴
アサガオ
ラジオ体操
虫とり
川遊び

まだまだあるよね


__夏って、すごい。
こんなにたくさん、夏らしいことを思いつけるなんて。
そこには、そのキーワードならではの思い出があり、わたしの記憶も、どんどんあの日の夏に引き戻されていく。


「夏」は、特別な季節かもしれない。
子どもたちにとっても、親にとっても。

この企画記事を書きながら、「この夏を大事にしよう」と思った。
今、このときの子どもたちと過ごす夏を。


ちあきさん。
ステキな企画ありがとうございます。
ずっと応援しております。

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