#013_不義理をした会社の会長が亡くなった
52歳を目前に「退職代行」という行為をしてから、もうじき1年半。
時間が過ぎるのは本当に速い。
退職代行で逃げるように辞めた会社の面接で
その人に会ったのは44歳のとき。
俺の履歴書のコピーを片手に面接官席に座った姿は
「北斗の拳」でいえばリュウケンのようだった。
面接は1分程度で終わった。
挨拶をした俺に「元気があってよろしい」と
一言残して帰っていった。
「へっ? 面接は?」と思ったが
それが採用決定の意思表示だったらしい。
テーブルに残された俺の履歴書のコピー。
年齢の欄の44という数字に何重にも赤丸がつけられていた。
もう、約10年前のことなのか。。。。
その人が先月末に亡くなった。
共通の知り合いが連絡をくれた。
年齢的に明らかに採用ボーダーを越えた俺を受け入れてくれた人。
その後、特にコミュニケーションはなかったが
世話になったことは確かだ。
通夜にも告別式にも出られる立場ではない。
遠くから冥福を祈った。
と同時に、この会社がなんとか成り立っている支柱が引き抜かれたと思った。
なぜなら、亡くなったのはこの会社の創始者であり、
そのカリスマ性の高さが今の会社をつくったからだ。
現在、この会社を経営しているのは
この方の長男。つまり、世襲による二代目だ。
そして、この二代目がボンクラなのだ。
だから、俺は最も会社にダメージを与える形で辞めたのだが。。。。。
ま、それは横に置いておいて、
このボンクラが真に頭が悪いのは、
先代時代から繋がる得意先を大事にしなかったことであろう。
ボンクラの偉そうな態度に辟易としていた得意先は多かったが
「会長には本当にお世話になったから」と
浪花節を歌いながら、義理でボンクラと繋がってくれていた。
しかし、その「巨星」が堕ちたのだ。
俺が辞めたダメージは大きいと聞いていたが、
だからといって会社が潰れるほどではない。
どうにかなんとかして、会社は回り続けるものだ。
でも、超圧倒的なカリスマ性をもった人が亡くなったら。。。
「会長の威を借るボンクラ二代目」に寄り添ってくれる得意先は
悲惨なほど少ないだろうと容易に想像できる。
すでに蜘蛛の子を散らしたように
得意先から三行半を突きつけられているかもしれない。
でも、どんな形であれ、遅かれ早かれ、
ボンクラ二代目は地に堕ちることは間違いない。
ビジネスパートナーと呼ぶには
あまりに無能なのだ。
右肩上がりの赤字金額は、さらに加速しているだろう。
これで本当に縁が切れる。
俺の中のネガティブな感情がスッキリ晴れる。
亡くなった会長には誠に申し訳ないが
あなたの目が黒くなくなったら、もう。。。。。
複雑な気持ちで過ごした数日だった。
改めて、ご冥福をお祈りいたします。
