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「感情」という名のメッセージ――生きづらさの地図を読み解く旅

私たちは皆、様々な感情を抱えて生きています。喜び、悲しみ、怒り、不安、そしてほんのりとした寂しさ。感情は、私たちの心を豊かにし、人生に彩りを与えてくれる大切なもの。でも、時にはその感情が、私たちを苦しめ、身動きが取れなくさせてしまうことがあります。

「どうしてこんなにイライラするんだろう?」 「なぜかいつも漠然とした不安がある」 「また同じことで落ち込んでしまった…」

もしあなたが、そんな風に感情に振り回されていると感じるなら、それはあなたの心が、あなたに大切なメッセージを伝えようとしているサインかもしれません。

感情の奥に隠された「心の癖(スキーマ)」

私たちは、一人ひとり違う「心の癖」を持っています。心理学ではこれを「スキーマ」と呼ぶことがあります。それは、まるで幼い頃から身につけてきた「心のフィルター」のようなもの。私たちはこのフィルターを通して世界を見て、出来事を解釈し、感情を抱いています。

例えば、子どもの頃に「頑張っても認めてもらえなかった」という経験があると、大人になっても「私はどんなに努力してもダメだ」という心の癖(スキーマ)が生まれることがあります。すると、何か新しいことに挑戦しようとした時、やる前から「どうせうまくいかないだろう」というネガティブな感情が湧いてきてしまう。

あるいは、「完璧でなければ愛されない」というスキーマがあると、少しのミスでも自分を激しく責め、深い罪悪感や不安に襲われたりします。感情は、この心の癖(スキーマ)が刺激された時に、まるで「反応」のように湧き上がってくることが多いのです。

このように、私たちが繰り返し経験する「生きづらい」感情の背景には、過去の経験から生まれた心の傷や、それに伴うスキーマが隠されていることが少なくありません。それは、自分では気づきにくい無意識のレベルで、私たちの感情や行動をコントロールしていることがあるのです。

私自身も、HSP(Highly Sensitive Person)という気質から、周囲の雰囲気や人間関係の微妙な変化を敏感に察知してしまう傾向があります。人の心の動きを察する力は、心理士として人の支援をする上で役立つことも多いのですが、同時に、相手の意図しない言葉をネガティブに受け止めてしまうことがある、と最近気づきました。それは、HSPの気質だけでなく、アダルトチルドレンの特性も持ち合わせているからでしょう。自己肯定的に状況を受け止めにくい私にとって、時には何でもない相手の言動が、まるで否定されたり、見捨てられたかのように感じられてしまうのです。

だからこそ、自分の心の癖(スキーマ)に気づくことの重要性を痛感しています。具体的な経験についてはここではお話しできませんが、私の生活を大きく変える原因となったこのスキーマと、今まさに私は向き合っている最中です。心理士として人の支援をしている私自身が、今こそ深く自己理解を進め、本当の「癒し」のステージに進む必要があるのだと感じています。

「モード」を知る――感情が暴走する時、心は何をしている?

困難な状況に直面すると、私たちの心は特定の「モード」に入ることがあります。モードとは、その瞬間の心の状態や感情の状態のこと。例えば、

  • 「傷ついた子どもモード」: 悲しくて、無力で、誰かに助けを求めているような状態。

  • 「怒りのモード」: 不公平さや不当な扱いに激しく反発したくなる状態。

  • 「完璧主義モード」: 少しのミスも許せず、自分を追い詰めてしまう状態。

これらのモードは、過去の心の傷やスキーマが刺激された時に活性化します。そして、それぞれのモードが、特定の感情を強く引き起こします。例えば、「傷ついた子どもモード」の時は悲しみや寂しさが、「怒りのモード」の時は文字通り怒りが強く湧いてくる、といった具合です。

自分がどんな時に、どんなモードに入り、どんな感情が強く湧いてくるのか。これに気づくことが、感情に振り回されずに生きるための第一歩です。まるで、自分の感情のパターンを客観的に観察する「心の探偵」になるようなものです。

感情は「メッセージ」――受け止めて、新しい道を探る

では、感情に気づいたら、どうすれば良いのでしょうか?

大切なのは、湧き上がってくる感情を「良い・悪い」で判断せず、まずは**「ただそこに存在している」**ものとして受け止めることです。感情は、私たちに何かを伝えようとしている大切なメッセージだからです。

例えば、強い不安を感じた時。それは「危険があるかもしれないから準備してね」というメッセージかもしれませんし、「過去の辛い経験が思い出されているよ」というメッセージかもしれません。感情の奥にあるメッセージに耳を傾けることで、私たちは自分自身をより深く理解することができます。

そして、その感情の背景にある心の癖(スキーマ)に目を向けてみましょう。これは、過去の自分が自分を守るために作り出した「安全装置」のようなもの。その「安全装置」が、今の自分にはもう必要ない、あるいは逆に生きづらさを生み出していることに気づくかもしれません。

感情を受け止め、心の癖を理解したら、次は「新しい道」を探す時です。過去のスキーマに縛られず、もっと自分にとって心地よく、幸せな状態へと導く「新しい考え方」や「新しい行動」を選んでみましょう。

感情と向き合う先に見えるもの

感情と丁寧に向き合う旅は、決して簡単なことではありません。深い心の傷や、長年抱えてきた不安と向き合うのは、時に痛みも伴うでしょう。感情があふれてどうしようもない時は、無理せず、信頼できる人や専門家のサポートを求めることも大切ですし、私自身もそれを強く感じています。

しかし、この旅の先に待っているのは、かけがえのない宝物です。

感情にきちんと向き合う中で、私たちは自分自身への理解を深め、自己肯定感を育むことができます。そして、少しずつ「私はこのままで大丈夫」「どんな感情も私の一部だ」と、自分自身を受け入れられるようになるでしょう。

苦しい感情と向き合った先に、それが感謝の気持ちへと変わっていく。そんな不思議なプロセスを体験することもあります。

感情は、あなたの心を映し出す鏡です。そして、その感情と向き合う旅は、あなたが本当にどう生きたいのか、どんな人生を歩みたいのかという「生きる意味」を明確にしてくれるはずです。

さあ、今日から「感情」という名のメッセージに耳を傾け、あなたの心の地図を広げる旅に出てみませんか。


【追記】 この投稿は、下書きをしていたものを今日、ようやく修正して公開することができました。 伝えたいことはたくさんあるのに、何から始めればいいのか。正直なところ、今は「本当の私を誰か癒してほしい」と心の中で願っているのかもしれません。 でも、この言葉もまた、私自身の「感情」からの大切なメッセージなのだと、今、受け止めています。


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あいさん💗Iカウンセリングルーム セラピスト/ 臨床心理士×公認心理師|支援歴16年・2,000名超 もし、応援したいと感じていただけたら。 その気持ちを、そっと置いていただけたら嬉しいです🕊️ あたたかな応援を、ありがとうございます。