【縷縷と綴る】 2026-6-26 「試行錯誤する時間」を手に入れた話
雨。雨雨雨。
昨日は何もできなかった。そういう日もある。
ボヤボヤしながらも1冊の本を読んだ。尾石晴さんの『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』。
わたしは仕事が嫌いなわけではないし、働くことがイヤなわけではない。むしろ好きだし、向いている方だと自覚している。でも、わたしがイメージしている未来にはこのままでは到達しないかもしれない、と気づいてしまった。だから、退職した。
そんなわたしに、この本はすごく刺激をくれた。
そもそも「40歳の壁」とは。
この本でいう「40歳の壁」は、体力や気力の変化だけではなく、「このままの生き方でいいのか」と立ち止まるタイミングでもある。第二の職業人生について考えることにもつながる、と。わたしが「今までと同じ働き方を続けることを、前向きに諦めたい」と思い始めたことと近いのではないかと率直に感じた。
出産を機に、(中略) これまで自分の采配で好きにできていた時間に「子どものお世話」という大きな塊が入り、自分の時間がほとんどなくなりました。(中略) 子どもはかわいいし、幸せなはずなのに、あれ?なんで私はこんなに疲れているのだろう?今思えば、あれは「40歳の壁」の序幕だったのです。
そう。そうなんよ。かわいいし幸せなのに。大好きなのに。それを楽しむ余裕が全くない。子どもたちは悪くないのに、自分が毎日いっぱいいっぱいだった。
他にも、「この仕事をずっと続けていけるのか」、「わたしの今の仕事は、意味のあるものなのか」、「今の暮らし方をずっとしていたいのか」、「いつもなんだか無理をしていないか」。こんな問いかけが、ここ数年はいつも自分の頭の中にあった。
幸せは、①お金②つながり③健康という3つの要素から成る。この3つの要素を満たし、かつ、やりがいを持って取り組める、かつ、自分が裁量権を持てる「仕事」を見つけていくのが良い。それが「自分業」になり、生涯現役で働くことが可能になる。これこそが人生の後半戦に大切だ、と尾石さんは記述している。幸せを考えることが、働き方を考えることにつながるというのは、わたしにとって新しい発想だった。
この”裁量権を持てる”という考え方が、わたしにとってはとても魅力的に感じられた。時短勤務になってから、短時間で効率よくギュッと仕事を進めるコツはたくさん身に着いた。だからこそ「会社に8時間居なければならない」という固定された働き方を窮屈に感じていたのかもしれない。
ここのお金の考え方で、お金は行動の選択を自由にするためのチケットだ、という記述も好きだなと思った。
「自分業」の見つけ方もおもしろかった。頼まれてもいないのに、お金や時間を使っているものは、自分業の種になるという。
わたしだったら何だろう。
読書、文房具、手帳、おいしいごはん、暮らしのこと、美術館、ブログやnoteを読むこと・・・意外といっぱいあるやん!
この中から、「自分業」にしていけるものを見つけるのか。おもしろそうだ、と思った。
とはいえ、この辺は尾石さんのクレバーさに圧倒され、「同じようにはできないなぁ」と怯む。でも別に同じようにしなくてもいいんだ。大切なのは、この本に載っているいろいろなヒントの中から、自分がどう動いていくかを見つけること、それから、少しでも続けてみること。これに尽きる。
そして、尾石さんが退社する際の心境の変化。ここはとても共感した。業務内容や立場はまったく違えども、まさにわたしもそうだった。
・会社のメンバーと話してもおもしろくなくなった(話が合わないと感じる)。
・今の業務が将来につながると感じられなくなった(このままがんばって元のマジョリティ的な働き方に戻りたいわけではなくなった)。
会社員を辞めて手に入れたかったのは、「試行錯誤する時間」です。
仕事が嫌いなわけではなかった。でも、わたしもこの引用と同じような心境になったから、退職を選んだ。行動の選択を自由にするためのチケット(お金)はいま生み出せなくなったけれど、代わりに、「試行錯誤する時間」は得た。それを得られたことは、わたしやわたしの家族の未来にとって、とてもとても大きなことだと思う。
わたしの試行錯誤する時間はまだスタートしたばかり。それでも少しずつ変化は感じられている。部屋を整える時間ができた。美術館に行くようになった。自分の身体を気にする余裕が少し出てきた。仕事一色だったわたしの生活から変わり始めている。
いきなり結果を出そうとは思わずに、
自分で舵を切りながら、試行錯誤を続けていこうと思う。
