文芸フライデー⑦
※この記事はフィクションです。
当たり前ですが(笑)
【スクープ】
文芸高校に“怪しい文学研究会”か
用務員プロデューサーを再直撃
このスクープを最初に嗅ぎつけたのは、
またしても――
ライバル誌
週刊Wednesdayだった。
編集長はもちろん、
ブロッコリーとらのすけ。
昼は文芸高校校長。
夜は週刊誌編集長。
最近の口癖はこうだ。
「文学には栄養が必要なんです」
「そして――」
「文学には繊維が必要なんです」
理由は不明だが、
彼の机の上には常に
ブロッコリーが置いてある。
食べるためなのか、
文学研究のためなのかは
いまだ謎である。
今回の見出しはこうだ。
「文芸高校に“深夜研究会”
謎の女性教師の存在」
名前は書かれていなかった。
しかし文芸界では
すぐに噂が広がった。
その人物とは――
ミライ。

文芸高校
古文教師である。
ミライは、
文学界でも少し変わった人物として
知られている。
宮沢賢治を愛しすぎており、
授業中でもよくこう言う。
「雨ニモマケズは、
文学というより祈りです」
「文学は、宇宙です」
生徒の多くは
よく分かっていない。
しかしなぜか
感動している。
それが
ミライという教師だった。
本誌 文芸フライデーも
調査を開始した。
張り込んだのは
文芸高校近くの夜道。
夕焼けの残る帰り道に
その人物は現れた。
メガネ。
ボブヘア。
本を数冊抱えている。
いかにも
文学教師という雰囲気だ。
ミライだった。
そのときだった。
背後から
ゆっくりと声がする。
「帰りですか」
振り向いたミライの前にいたのは――
風間静人。
文芸高校用務員。
しかし夜は
おなら文学プロデューサーとして
知られる人物だ。
そしてその横には――
あきたいぬ。
犬である。
犬種ではない。
名前である。
ミライは少し驚いた顔をした。
「風間さん…」
「どうしました?」
風間は少しだけ笑った。
「いや」
「文学の匂いがしたので」
意味はよく分からない。
ミライは少し考えてから言った。
「古文ってね――」
少し空を見て、
「昔の言葉じゃなくて、
昔の人の心なんです」
そして、少しだけ笑った。
「だから…」
「それは賢治の匂いかもしれません」
その会話のあいだも
あきたいぬ(犬)は、
電柱の匂いを
真剣に研究している。
そこへ――
もう一人の人物が現れた。
派手なドレス。
夜の街に似合う
大人の雰囲気。
女性は笑いながら言った。
「へぇ」
「文学の匂い?」
その人物の名は――
華子。

都内某キャバクラ
人気キャスト。
そして
週刊Wednesday編集長
ブロッコリーとらのすけの
“行きつけの店”の女性である。
作家でもあるが、
代表作
「タグは勝手に生えている」
は、全く売れていない。
華子は笑った🤭←(華子さん好きな絵文字)
「文学ってさ」
「お金になるの?」
風間は少し考えたあと
空を見上げた。
そして言った。
「文学っていうのはね…」
少し間を置き、
「静かな場所で」
「突然始まるんです」
ミライは
少しだけ笑った。
華子は
首をかしげた。
あきたいぬ(犬)は
とても楽しそうだった。
そのとき。
遠くから
カメラのシャッター音がした。
振り向くと
そこには――
ブロッコリーとらのすけ。
片手にカメラ。
もう片手に
ブロッコリー。
「スクープですね」
そう言って
とらのすけは笑った。
「文学には」
「やっぱり繊維が必要なんです」
なお、
この夜
誰も文学を書かなかったが、
あきたいぬ(犬)は
とても満足そうだった。
あきたいぬ(犬)は
文学より散歩が好きである。
キャラクター募集
この「文芸フライデー」は
読者参加型の永久連載です。
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いただいたアイデアは
いつか必ず文壇に登場します。
ただし――
どんな扱いになるかは
プロデューサー(僕)の
気分次第です。
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