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医師の「承認欲求」が暴走ー闇堕ち医師の心理構造

正しいのに孤独:その感情が始まりなのか


先に言っておくけど、これは特定の誰かを叩く話ではない。
…いや、叩きたくなる気持ちがゼロかと言われればウソになる。
でもそこをぐっと堪えて、これは明日は我が身な話として読んでほしい。

最近の選挙でも、堂々と非科学的な主張を繰り返す医師が増えてきた。
前からいたのか、SNSが台頭してよりウソ情報も大きく見えるようになったからかはわからない。
でもとにかくそういう医師が国民の不安を煽りつつ、耳障りのいい言葉で拍手喝采を受ける。

いや〜、インフルエンサーって怖いな…って、笑っていられない。

なぜああなってしまったのか。その構造をきちんと見ておくことは、私たちすべての医療者にとって必要な予防線になるのではないだろうか。


医師の闇堕ち過程について考える


「闇堕ち」なんて言うとマンガの話みたいだけど、実は日常の延長線上にある。

たとえば

  • 「患者にちゃんと説明したつもりなのに、不満を言われた」

  • 「スタッフに伝えた指示が、なぜか冷たく受け取られてしまう」

  • 「SNSで自分の意見を書いたら、炎上しかけた」

こうした小さなズレの積み重ねが、「なんでわかってもらえないんだ」という感情を育てていく。

そしてそれは、次第に「自分が正しい」「周りがおかしい」という構造に変わる。

正論で殴る方が楽になる。

その結果、異論やフィードバックを攻撃と感じるようになり、「自分を否定しない世界」を求めて、同じ意見の人とだけつながっていく。

ここで、心理学的な落とし穴が始まる──


心理学で読み解く「闇堕ち構造」

1. 確証バイアス

自分が信じたい情報だけを集め、都合の悪い事実は無視する。 SNSでは「都合良い情報」が拍手されやすく、それが本人の信念をどんどん補強してしまう。

2. エコーチェンバー効果

同じ価値観の人とだけつながることで、意見がより過激に、偏った方向に強化されていく。

3. 集団同調性バイアス

「仲間外れになりたくない」という心理が、異論や疑問を抑え込み、同調圧力で集団の暴走を止められなくする。

4. 認知的不協和

自分の信念と矛盾する現実に直面したとき、それを否定するか、現実をねじ曲げてでも自分は正しいを守ろうとする。

5. ナラティブの罠

「わかりやすい物語」に安心してしまう。「自分は闇に立ち向かう正義の医師」というストーリーが強固になり、客観性を失っていく。

こうして、自分の中にある小さな違和感を無視し続けた結果、
思考は硬直し、やがて『医師の顔をした教祖』が完成する。


社会性の欠如が生む、正義の暴走


「社会性」とは、他人の立場で物事を見られる力だと私は思っている。

正しいことを言っているはずなのに、人が離れていく。
SNSで「それってどうなの?」と問われると、「俺を攻撃する気か!」とキレたりして防衛モードになる。

これは単なる説明不足やスキル不足ではなく、「社会性が育っていない」結果でもあったりする。

正しさだけを武器にしてしまうと、それはやがて誰かを殴るための道具になる。


歪んだ承認欲求の行きつく先


医師になる人は、もともと承認欲求が強い人が多いと感じている。
だからこそ、最初はこうだったはずに違いない。

  • 「ありがとう」と言われたい

  • 「すごいね」と思われたい

  • 「この人に診てもらいたい」と言われたい

でも、評価されない場所に長くいれば、「自分の価値を証明したい」気持ちは肥大化していく。

正しい医療を提供しようと一生懸命訴え流より、耳障りの良いウソの方がバズる。いつしか間違った情報が真実になり、フォロワーの拍手が正義になっていく。

結果、「事実」より「共感」が優先され、医学の正しさなんてものはただの飾りに


本当の頭の良さとは?


かつて、地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教の信者にも数多くのインテリが事件に深く関わっていた─これはよく引き合いに出される話。

頭がいいことと、人生の選択を誤らないことは、まったく別物。

医師は知識の積み重ねで生きてきた。でも、その知識をどう使うか、それを支える「心の視野」が狭ければ、知識は武器にしかならない。

本当の頭の良さとは、「自分の意見が絶対じゃないかもしれない」と疑える力じゃないか。


「明日は我が身」 医師に必要なのは「柔軟さ」


「俺は大丈夫」って思った人も、ちょっと待って。

  • SNSでいいねのために、ちょっと過激な言い方をしていないだろうか?

  • 現場で患者の話を「はいはい」と流していないだろうか?

  • 「それはガイドラインにない」と即断していないだろうか?

…ね、誰だって落ちる可能性はある。

医師である前に、人間として「ゆらげる余白」を持っておきたい。


今日からできる、闇堕ち予防の具体策


▶︎ 異業種と交わる

医療以外の人と話すことで、自分の常識が壊れる。それは、案外気持ちいい体験だ。

▶︎ わからないと言ってみる勇気

「知らない」と言うことは恥ではない。万能感を手放すと、心が楽になる。

▶︎ 黙って聴く時間を作る

患者やスタッフの話、最後まで聴けてる?オチを待たずに口を挟むクセ、直しましょう。

▶︎ 「正しさ」より「空気」を読む

たとえエビデンス100%でも、現場とズレてたらそれはただの押し付け。正しさの前に、場の温度を測ろう。


最後に─社会と医療の未来のために


開業医も、勤務医も、バリバリの現役も、くたびれ気味のあなたも。

「真面目に生きてきたのに、何かがおかしい」と感じるなら、それはあなたの感度が健全な証拠

でも、そこで「世界がおかしい」と決めつける前に、ちょっとだけ、自分の正しさを疑ってみる。

少しゆらげる気持ちことが、社会の免疫力になるのかもしれない。

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