ご歓談
宴会は楽しいものだ。
けれども苦手なところもある。
乾杯の後、ご歓談くださいと言われるとそわそわする。
私にとって歓談は簡単じゃない。
周りの人はお酌のため席を離れる。
私は目の前の料理に手をつけた。
油断していたら、お酌の人がやってきた。
この人は?何を話せば?と戸惑いながらお酌を受ける。
二言三言話してお酌の人は去っていく。
席にいるのも心苦しくて、ビール瓶を持つ。会場をうろうろしながら、お酌できそうな人を探す。
儀式のようにあいさつしてビールをついで、二言三言話してその場を去る。
いつの間にかご歓談グループがあちこちにできていて、自分が座っていた席は埋まっていた。
お開きになるまで、ご歓談のにぎやかさに埋もれ、時々息つぎするために会場をそっと出る。
宴会は楽しいもので、終わるとホッとする。
