「前を向いていたつもりが、実は下を向いて歩いていた」 ― 東大工学部の彼に恋をして初めて、世界が変わった日
前向きに生きているつもりだった。
ちゃんと毎日をこなして、笑って、未来に向かって歩いていると思っていた。
だけどある日、恋をして、気づいてしまった。
私は前を向いていたんじゃない。
ただ、下を向いて、足元だけを見て、つまずかないように生きていただけだったんだと。
恋をして、初めて顔を上げた。
空が、街が、風が、花が。
どれも何も変わっていないのに、初めて見るような気がした。
インコの鳴き声も、桜の枝も、夕暮れの雲も。
全部が、自分の中の“誰か”と繋がって、色を持ち始めた。
誰かを想うことで、自分というフィルターを超えて、世界が染まり始める。
ああ、きっとこれが「生きてる」ってことなんだ。
そう思った。
