「ぱりんぱりんやで」自称ガラスのハートの夫と、3大禁句
夫は、ふだんは怖い顔で暴言まじりの乱暴者なのですが、意外にも繊細なところがあります。先日、夫の星座占いに「まわりが思っているよりもずっと繊細で、ガラスのハートの持ち主です」と書かれていたので読み上げてあげました。すると夫は「ぱりんぱりんやで」と、満足そうに深くうなづくのです。
そんな夫には、私が“絶対に言わないようにしている”禁句が三つあります。
「ハゲてきたね」「老けたね」「話が長いよ」。
まず、髪の話題は全面シャットアウトです。テレビで薄毛やカツラの特集が始まろうものなら、私はごく自然をよそおってチャンネルを変えます。年始の集まりで親戚が「お前もハゲあがってきたな〜」などと言えば、私はすかさずお酌をしてお酒を飲ませるか、皿を差し出して料理を口に入れさせます。とにかく、二度と余計なひとことを言わせないための“強制黙らせ作戦”です。
次に「老けたね」も厳禁。
夫は50代ですが、派手めのジャージにキャップをかぶると妙に若く見えるのです。お出かけ前の私は、まさに応援団長。「30代でも通るよ!」「若く見えるよね〜!」と、夫の機嫌をピークまで上げてから出発します。これも円満のための生活スキルです。
そして三つ目、「話が長いよ」。
これはもう、慣れました。同じ話を三度聞こうが四度聞こうが、初めて聞いたような顔で感情移入できます。集中して聞くためにテレビは消し、スマホは遠くへ。私は“傾聴のプロ”として、丁寧にうなづき、短いオウム返しで「ちゃんと聞いていますよ」アピールも忘れません。怒りには一緒に怒り、笑う場面では一緒に笑う。もはや、ここは場末のスナックなのかと思うほど接客に徹します。
もちろん、どうしても疲れていて接客モードに入れない日もあります。そんな日は静かに距離をとり、台所へ、そして自室へとフェードアウト。そっと静かなエリアへ避難します。
夫婦の仲にも礼儀あり。
お互いの“ガラスのハート”を割らないように、今日も慎重に、でもどこか楽しく、この共同生活を続けていきたいものです。
