真夜中の紙ヒコーキ
日常のスキマに。ふらっと立ち寄ったカフェの一杯に癒されるように。何気なく開いた本の世界に少しだけココロが形を取り戻されような。
自分の紡いだ言葉で、日々のあれこれでちょっと疲れてしまった誰かのココロが一瞬でも、1グラムでも軽くなったら。
なんて傲慢。
そんな風に感じたこともあった。
だけど、私自身が…顔も知らぬ誰かの、なにげない言葉、ふとこぼれた想いに、救われた経験があって…共感を寄せられたことに優しく寄り添われたことがあるから…。
1人でいたい、でも1人で過ごしたくはない。そっと誰かの気配や、温度を感じていたい夜。
けれどどこにも行かれない時。
上手く誰かに頼れないとき。
私は淡い光を放つ画面の向こう側の誰かの言葉をひたすらスクロールしていた。
食い入るように見つめていた。
本棚からそっと本を取り出し、ページをめくっていた。お守りを握るみたいに。
むかしもいまも、私はやっぱり誰かの言葉に元気をもらったり笑ったり、ほんのりとした苦さにわかるなあ、と頷いたり優しさに涙したりしている。
だから…自分自身のために紡いだ言葉が、文章が、巡りめぐって誰かの心のどこかに触れて。
ほんのりね、なんか食べるかー、とか。ちょっと口角が上がったりとか。少しだけ泣くことができたりとか。
そうなったら、いいな。
やっぱりそんなことを、思ってしまう。
そろり。言葉を紙ヒコーキにして。
あなたのもとへ。
栞を、ぱさり。
今日も1日お疲れ様でした。
