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無認可保育園の厳しさを知った1年目


起業からこれまでのお話は、こちらのマガジンにまとめています。

1,待機児童はどこに行ったのか

2007年3月オープンの「あい・あい保育園 幕張園」は、20名定員の小さな無認可保育園です。

園庭もなく、事務所として貸し出されているひと部屋を保育園仕様に工事して子どもを預かっていました。

オープンした3月中に8名の子どもを預かるようになりましたが、4月に大型の認可保育園が2園と、園庭付きの無認可保育園が近所に1園開園すると、入園申し込みの電話が鳴らなくなりました。

他園ができたことで幕張園の待機児童がいなくなったのかと慌てて調査してみましたが、待機児童数は減っていないどころかむしろ増えているようです。

近所ではマンションが次々に建っていて、その分だけ子どもが増えていることが分かりました。

当時の幕張エリアだけで540人も待機児童がいることを調べられたのですが、どういうわけか入園申込が来ません。

2,無認可保育園の厳しさ

「あい・あい保育園」を立ち上げた2007年は待機児童問題が深刻でしたが、千葉市では株式会社は認可保育園を作ることができませんでした。

営利企業は無認可保育園しか作ることができなかったので、「あい・あい保育園」は無認可保育園からスタートしています。

認可保育園が自治体からの補助金で運営ができるのに対して、無認可保育園は保護者からの保育料だけ運営しなければならないというのが大きな違いです。

無認可保育園の場合、広くて園庭がある保育園を作ろうとすると、その分だけ保育料を上げなければならなくなってしまいます。

そのため、「あい・あい保育園」は事務所の一室を改装した小さな保育園になりました。

僕は待機児童問題の解決のために保育園を立ち上げたので、保護者が払える保育料で保育園を運営することにしました。

保育料は月額45,000円で、周辺の園の中で安い保育料のほうでした。そのため、園の収益という意味では厳しい経営を強いられていました。

3,赤字続きでも気持ちは折れなかった

はっきりとした原因も分からないまま定員がなかなか埋まらず、想定を大きく上回る赤字が続きました。

僕自身の生活費は、保育園が終わってからそのまま帰るふりをして居酒屋アルバイトに行くことでなんとか補っている状態でした。

でも、働いている現場の保育士たちにはその現状を伝えておらず、経営がどんなに大変でも保育士への給料は毎月きちんと払っていたので、保育園には悲壮感は漂っていませんでした。

僕の生活には余裕がありませんでしたし、普段、お財布の中には千円札が1枚くらいしか入っていない生活でしたが、園の団結力は高めたくて、居酒屋などで懇親会を開いていました。

園の経営は苦しい状態が続いていましたが、現場には新規オープンの園を成功させようという一体感がありました。
保育士たちは園児がひとり増えるたびに喜んでくれていたし、僕自身も同じように嬉しかったので、「あい・あい保育園」を早く軌道に乗せたいと強く感じていました。

(次回)保育が必要な人に知ってもらうために、外に出て販促活動を考えた話

オープンしたばかりの「あい・あい保育園」でしたが、しばらくすると問い合わせの電話が鳴らなくなり、新規の申込者が止まってしまいました。

このままではまずいと思い、僕は販促活動を始めます。

次回は園長で社長だった僕が、自ら外に出て、どうしたら保育園を探している人たちに知ってもらえるかを考えた話です。


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