#252|お弁当の保冷剤は、何を受け止めている?|その動きの中で、人は何をしている?【02_観察_120】
デザイン初心者の観察日記。
福祉に“美しさ”と“心地よさ”を備えるデザインを目指し、日々勉強中です。
身近な道具に触れる手や身体の動きにも目を向けながら、どうすれば少し自然に使えるかを考えています。
今日のテーマは
「お弁当の保冷剤」
【想定シーン】
夏休み、給食がないため、お弁当をつくる。
朝につくり、食べるのはお昼。
傷まないように、保冷剤を添える。
以前、テイクアウトについてきた保冷剤を
子どものお弁当に添えて持たせたところ、
パックが裂けて中身が漏れ、
お弁当箱や保冷バッグの中が
べとべとになってしまったことがありました。
十分に冷まさないまま詰めると、
お弁当の中に熱がこもってしまう。
一方で、保冷剤が近すぎると、
ごはんやおかずの一部だけが
冷えすぎて硬くなることもあります。
保冷剤自体の性能を変えることは難しくても、
熱の伝わり方を工夫することはできないか。
今回は、お弁当を保冷バッグへ入れて
持ち運ぶ場面を見てみます。
【見方を変える】
▪️一般的な見方:
保冷剤は、食品などを冷やすためのもの。
できるだけ長く冷たさを保とうとする。
▪️今回見たいこと:
保冷剤は、食品や容器、外気から
熱を受け取り続けるもの。
どこから熱を受け取るのか。
どれくらいの速さで受け取るのか。
どの面を食品へ向けるのか。
置く位置や触れる面積、周囲の包み方によって、
熱の伝わり方を整えられないかを考えます。
【その動きの中で、人は何をしている?】
①必要な「冷たさ」を見つもる
食べるまでの時間やお弁当の量に合わせて、
保冷剤の大きさや個数を決める。
十分に凍っているかも確認する。
②熱を受け取る場所へ置く
お弁当箱の上や横など、
食品の近くへ保冷剤を添える。
効果的な位置を考えながら、
向きや触れる面を決める。
③外から入る熱を減らす
保冷剤とお弁当箱を保冷バッグへ収め、
外気に触れる時間やすき間を減らす。
中の冷たさだけでなく、
外から熱が入りにくい状態をつくる。
【既存の工夫】
保冷バッグや断熱シートで外気からの熱を遮り、
保冷剤を上に載せたり、専用のポケットや
仕切りへ収めたりする工夫があります。
保冷剤を食品の近くへ置き、
持ち運ぶ間の位置を保つためのものです。
でも、食品との距離や触れる面、
熱を受け取る速さまで細かく整えるものではありません。
【あると助けになる支え】
①熱を受け取る面積を調整できる
保冷剤の大きさや個数を変えるだけでなく、
食品側へ向ける面積を加減できること。
お弁当の量や食べるまでの時間に合わせて、
熱を一度に受け取りすぎず、
必要な時間まで働き続けられる状態をつくる。
②熱を受け取る向きが自然に決まる
外気に近い側は熱を遮り、
食品に近い側は熱を受け取れるようにする。
置くたびに表裏や向きを細かく考えなくても、
保冷剤が役割に合った向きへ
自然に収まる支えがあるとよい。
③食品との距離を保ち続ける
食品へ直接触れすぎて、
一部だけが冷えすぎることを防ぎながら、
離れすぎて熱を受け取りにくくなることも防ぐ。
持ち運びで揺れたり、
保冷剤が溶けてやわらかくなったりしても、
食品との位置関係を最後まで保てるようにする。
【💡まとめ】
お弁当を食べる時間まで、
冷たさを保つために添える保冷剤。
普段は「食品を冷やすもの」と見ていますが、
実際には、食品や容器、外気から
熱を受け取り続けています。
保冷剤そのものを変えることは難しくても、
食品へ向ける面積や向き、距離によって、
熱の伝わり方は整えられるかもしれません。
今回は、人の動きだけでなく、
目には見えない「熱の動き」にも目を向けました。
次回は、保冷剤のまわりの環境を変えながら、
熱の流れを整えるかたちを考えてみます!
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