「デートは美術館、投資もパパに教えてもらいました」意識高い系パパ活女子・アンリ(19)の場合【シリーズ・極貧ライター及川浩人の終われない青春】
ガチ潜入がモットーの実話系アラフォーライターが取材裏話をこっそりお届けする好評シリーズ。今回は東京六大学に通うパパ活女子・アンリに話を聞いて来た。
「キャバクラで働くのはダメだよ」
母親公認で東京証券取引所にパパ活デート
「最初は興味本位。だけど、たまたま仲の良い幼馴染が私と同じように〝関心〟があったみたいで、「じゃあ一緒にやってみようか」ってなって、SNSにアカウントを作りました」
今回紹介する女子大生のアンリは幼馴染と一緒にパパ活をはじめた。彼女が高校2年生の頃だ。ただし、アンリいわく特別お金に困っているわけではないようだ。
「はじめたきっかけですか? 『お小遣い欲しいな~』程度の理由だったと思います。お金にはそこまで困っていないです。『時給換算したらおいしい仕事だな』って。あと私、ADHDでちょっと衝動的なところがあるんです。急に思い立って旅行に行ったり髪を切ったり。パパ活も勢いではじめて今でも続いている感じかな。月の収入は10万ぐらい」
未成年の頃からパパ活。そう聞くと、読者諸君はアンリのことをある種の非行少女として思い描くかも知れない。が、実際は真逆だ。彼女は普段、東京六大学の●●大で経営学を学んでおり、パパ活も肉体関係を伴わない〝健全〟のみで行っている。
「パパ活をはじめる前にネットで色々調べた時、食事やデートだけでもOKって書いていて『じゃあそれで良いじゃん!』って。我ながら危機管理能力がなかったと思います(笑)」
〝健全〟のみでパパ活を行う女性の大半が活動を続けていくにつれて、どこかで男性と肉体関係を持つ〝オトナ〟のパパ活に堕ちると言われている。アンリが健全のみでパパ活を行えているのは、おそらく上述のように金銭的に困窮しておらず、マッチングする男性を相当数えり好みできるからだろう――では何故、パパ活を続けているのか。当然ながらそのことが気になる。
「パパ活が人には言えないことだという自覚はあります。だけど続けているのは結局私にメリットがたくさんあるからです。お金もそうですけど、それよりも知見が広がるというか。……これを見てください」
そう言うと、アンリは自分のiPadの画面を私に見せた。美術館や展覧会の名前がずらりと並んでいる。彼女いわく「行きたいところリスト」だそうだ。
「私高校生の頃から芸術に興味があって、このリストに載っているところを男性と一緒に行く感じです」
彼氏や友人とは一緒に行かないのだろうか。
「そういうところに興味がある同世代の子って限られますからね。だったら詳しいおじさんと行った方が意見の共有ができて良いかなって」
パパ活アプリを観察すると、女性のプロフィール欄に「経験豊かな年上の男性と接して自分の世界を広げたい」という旨のテンプレ文が載っていることがある。「胡散くせ~な」と個人的には思っていたが、こうしてアンリを目の当たりにすると実際に意識高い系のパパ活女子とそれに応える男性がいるようだ。というより私が、若いパパ活女子をやれるかどうかでしか判断していないスケベ親父側の人間だったということか。
「実は私高校の頃から投資をやっているんですけど、それもパパ活を通じて出会った男性に教えてもらった感じです。NISAも割と早い段階で教えてもらってはじめました。この前はデートで東京証券取引所に行きましたよ(笑)」
現在、アンリは3人の男性と定期的に会っている。彼らは全員、一様に彼女のことを「姪みたいだ」と言うそうだ。これが正真正銘の〝パパ〟活なのかも知れない。おそらく、アンリが出会う男性たちは〝パパ活男子〟で会っても、甥や息子のように思えるならば会っているのだろう。
ちなみにアンリの本当のママは、娘のパパ活を公認しているという。
「パパ活をはじめた頃、体目当ての男性からの連絡が多くて精神的に少し参って、母に相談したことがあるんです。その時、『キャバクラで働くのはダメだよ』と言われています」
以前、「パパ活はキャバクラで働くようなもの」と言っていたパパ活女子がいた。その話を聞いた時私は「一理ある」と思ったが、「キャバクラはパパ活(ただし健全のみ)以下」という認識を持つパパ活女子の母親がいることには理解が追い付かない。いや、母親も理解が追い付いていないのかも知れない。仮に娘に小遣いを与えて社会勉強をさせている見ず知らずの男性と出会った時、アンリの母親はどういう反応を示すのか少し気になる。
とにかくアンリはパパ活を通じて自分の教養を磨いている稀有な女性であることは確かだ。
しかし一方で、彼女とともにパパ活をはじめた幼馴染は〝オトナ〟有りで男性と出会っているという。2人が描くまったく異なるパパ活模様。次回はアンリの幼馴染・ユキに話を聞いてみよう。
著者プロフィール
及川浩人(おいかわ・ひろと)
1988年生まれ、北海道出身。文学と音楽を愛する極貧ライター。ペンネームの由来は甲本ヒロトから。『EXCITING MAX ! DELUXE』(文友舎)にて『君たちはどうイキているのか』連載中。執筆依頼、取材のご相談、激励のお便りはX@@oihiroto1988宛DMお送りくださいませ。
ここから先は

定期購読《アーカイブ》
「実話ナックルズ」本誌と同じ価格の月額690円で、noteの限定有料記事、過去20年分の雑誌アーカイブの中から評価の高い記事など、オトクに…
