1988年の未来ビジョン 特集「国際科学技術娯楽年間」(ログイン 1988年1月号)
LOGINが「ゲーム雑誌」というカテゴリの中で、いわゆるクォリティペーパー的扱いを受けていたのは、その雑誌の姿勢として「ゲームだけではないデジタルエンタテインメントの未来」をビジョンとして、意識的に提示してきたことがある。
そのもっとも典型的な記事が「国際科学技術娯楽年間」という特集で編集長小島文隆さんの主導で、「デジタルエンターテインメントの未来ビジョン」を毎年提示するという意欲的な記事であった。
1988年、今から38年の時点で驚くぐらいにここに提示された技術は実現しているが、それに感動する以前に記事を良く読んでみて欲しい。

カラーELもプラズマディスプレイもこの時代に存在している技術であり、LOGINの「国際科学技術娯楽年間」は決して昭和の子供雑誌にあったような「21世紀はこうなる!」というような「夢物語」の記事ではなく、1988年時点に存在していた技術をコアにした娯楽活用という視点なのだ。
この中にはTRONなども語られているが、21世紀の今になって読み返してみると、「実現不可能な夢物語」ではなく、どれも「現実に存在する技術」を取材して記事を書いていることがわかる。
悲しい話だが、ほとんどの「ビジョン」を実現したのはアメリカであり、現在は中国が追いつこうとしている。
当時、すでに未来の技術が存在し、それを使ったエンターテインメントのビジョンも確かに存在していたのだ。
手放してしまったのは、日本社会の方だったのだ……。


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