あれ? これちゃんとやってれば大富豪になれたのでは? 特集「パソコンでお金を儲けよう!!」(ログイン1997年3月7日号)
特集「パソコンでお金を儲けよう!!」
ド直球である。
この頃は古株編集者(と言っても5年目である)になっていて、ちょくちょく特集を担当するようになっていた。
内容は、自己資金10万円コース、50万円コース、100万円コース、300万円コースと分けて、それぞれの自己資金で「パソコンでお金を儲けよう!」という特集である。
ちなみに金髪の方が私で、長髪の方が石原潔さんという元LOGINソフトのプログラマーでサーバー技術者のライターさんだった。
一見、LOGIN風バカ記事に思えるが、10万円なら余ったら古いパソコンをもらってきて、フリーウェアとフリー素材でWeb製作をしようと言っていたり、かなり具体的であり当時は可能だったビジネスである。
その後「ホームページ作成」という起業が成功しまくっていた事から考えても、普通に儲けられたような時代だ。
実際、1997年という時期はまだWindows95が普及したばかりで、 前年にサービスを開始したYahoo! JAPANを運営するヤフー株式会社がこの年の11月に株式を店頭公開したばかりのような時代である。ソフトバンクに買収される前である。
もちろんインターネット決済システムなど、日本にはまだ存在せず、それについてもアメリカのネット決済システム『FirstVirtual』というサービスを紹介していたりする。
「海外にサーバー置いてオンラインカジノやろうぜ」とか言っていたり、「海外サーバーなら法的取り締まりがない」とか教えていたり、巻末の対談では「海外のオタクたちに日本のグッズ売る商売始めるつもりだし」と言っていたりする、なお、まだ1997年である。
2chすらまだなく個人ホームページなどほとんど存在していない、実際、この解説者である石原潔さんの「秘密シークレット団」は実は極初期の個人ウェブサイトであり、後に私も間借りして『OVERLOAD』というサイトを作ったりしていた。
ちなみに石原潔さんは個人でサーバー運営していたので、当時私はサバ代なしで個人ホームページを作っていたのだ。
バカ記事に見えて、実は後のインターネットビジネスについて、課金手段も含めて解説していたりする。
このようにはっきり断言してしまうが、オタク系で最も初期に「インターネットビジネス」について具体的なビジョンを提示している記事だったし、実際に石原潔という人は実行しようと、『FirstVirtual』と契約して個人サーバーを建てていたのだ。
ただ1999年石原潔さんは潰瘍性大腸炎に倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまった……。
今なら死病でもなくなっていることを考えると、もう少し長生きしていればと残念に思うし、その先見性と技術力とオタク文化のビジネス化の広がりを見ると、この人が健在だったら日本のインターネットビジネスに一石を投じたに違いないと今でも残念に思っている。

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