名づけられない気配に惹かれて ― アアルトの花器と、湿りの思想
この花器は「湖のかたち」と呼ばれている。
そう語られることで、多くの人にとって意味が整うのだろう。
けれど私が惹かれたのは、そんな解釈の“手前”にあるものだった。
木型と熱と職人の息づかい。
その一瞬が生み出す輪郭。
曖昧で、湿っていて、触れようとすると指のすり抜けるような、名づけられない気配。
説明できないからこそ、残したいと思った。
この乳白の曲線は、空間に重さを与える。
花を活けなくても成立する、静物としての強さがある。
理由ではなく、気配で選ばれたものは、
いつか誰かの生活の中で、静かに時を越えていく。
それは、湿りの中でにじむように、確かに残るものだと思う。
関連リンク
🌿 アアルトの花器について綴った記録帖(ブログ):
→ 湖のかたち、では語れない ― アアルトの花器に寄せて
🕊 該当プロダクトはこちら:
→ 静けさを湛えた花器をみる
→ 輪郭が空間をつくる花器をみる
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