継続は力なり。
語学アプリ『Duolingo』中国語版の継続日数が300日連続記録を達成した。
とき、同じくして、結果が、きた。
中国語検定3級に、落ちた、のだ。
少し言い訳をさせてもらうと、2月から起床時と就寝時に頭を前後させると「ぐるん」と回転するような目眩がするようになった。
内耳が原因のようで、音楽を聴いたり、イヤホンを使う事を避けていたのだ。
中国語のリスニング練習を、ずっと、やらなかった。
中国語は発音が命だ。
声調を間違えると全く別の意味になってしまう。
当然、発音するにあたり、リスニングは欠かせないのだが、まる2ヶ月ほど、やらなかった。
当然の結果である。
昨年の夏はとにかく暑くて、眠れなくて、毎日、毎日深夜までずっと中国語をやっていた。
すると、今までは発音できなかった音がスムーズに発音できるようになったり、夢のなかでも簡単な中国語で話していた。
昨年の12月、4級に合格した時までは、順調だったのだ。
嗚呼、継続は力なり、とはまさにこのこと。
落ちたものの、とりあえず、採点結果は、そう悪くもない。
あと少し。
また、頑張ることにする。

中国語は大学時代に第二外国語で履修していた。
けれど、わたしのような地道な努力が嫌いな人間には語学学習は向いておらず、10年スパンで訪れる語学熱も、せいぜい3ヶ月続けば良いほう。
やっては辞めて、振り出しに戻って、の繰り返しだった。
しかし、インバウンドの時代となり、鎖国状態だったわたしの回りも若干の国際化の波が押し寄せた。
中華圏のお客様がポツポツ訪れるようになったのだ。
ポケトークを使って対応するにも、充電したり、電源入れたり、言語の設定をしたり、と面倒なうえ、手のひらサイズの機器に、かしこまって話しかけている自分が滑稽に感じた。
せっかく遠くからきてくれたお客様に、聞きたいことだっていっぱいあるのだが、ポケトーク越しの会話は非常に味気ない。
相手の表情を見ながら直接、話をできれば、どれだけ楽しいだろう。
とは言え、流暢に話せるようになるには並大抵の努力では無理だ、ということは百も承知だ。
中国語の通訳だった長澤信子氏の『台所から北京が見える』では36歳で全くのゼロから中国語を学び始め、通訳にまでなった努力の過程が書かれている。
主婦であった長澤氏が自身の人生を生きるために中国語を学び、以来、中国語学習のために准看護師資格まで取得し、大学にも入学する。
とにかく長きに渡り中国語へのモチベーションを保ちつつ、活躍された様子が書かれている。
中国語、ひいては語学学習にとても参考になる一冊だ。
わたしが中国に本格的に興味を持ったきっかけは中学時代だった。
清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀の半生を映画化した『ラストエンペラー』を観たのだ。
紫禁城を舞台にした、壮大なスケールの映画は坂本龍一氏が音楽を手がけ、幼少時の溥儀に多くの宦官が、跪くシーンには鳥肌が立った。
そして、愛新覚羅溥儀の役を演じたジョン・ローンは、実に美しい俳優だった。
カネボウの『デナリ』という商品のCMにも起用されていた俳優だ。
ラストエンペラーの世界(というよりはジョン・ローンに)に感動し早速、図書館へ行って溥儀の本を何冊か借りてきた。
そして、わたしは「愛新覚羅家」界隈に非常に詳しくなったのだった。
書道家である弟の溥傑氏は日本とも縁のある方だ。
国策が絡んだとは言え、日本の嵯峨侯爵の御令嬢である浩さんと結婚し、生涯を共にされた。
仲睦まじいご様子は『流転の王妃の昭和史』に詳しい。
当時、曲がりなりにも、書道をやっていたわたしは勝手に親近感を持ち、さらに中国に興味を持つこととなった。


で入選した時に送られてきた入選証書。
流暢な中国語を話たいし、資格も取りたい。
けれど、忘れないようにしたいのは、終局的には人対人のコミュニケーション、ということだ。
ポケトークにはできない、血の通ったコミュニケーションができるようになりたい。
相手の事をもっと知りたい、相手に伝えたい、そんな気持ちが一番大事だと思う。
いずれにしても、また振り出しに戻りつつある口腔内の筋肉を鍛えるため、四声の発生練習から練習再開だ。
「継続は力なり」である。
