医療保険は健保を軸に-やさしい版
はじめまして。社労士試験の学習サポート「合格伴走」を運営している、tetsu(てつ)と申します。
このnoteでは、受験生がつまずきやすい論点を「丸暗記せず、理由から理解する」やり方で整理しています。
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模試で、後期高齢者医療や船員保険の問題が出て、頭が真っ白になったこと、ありませんか。
「こんなの、テキストのどこにあった…?」
この分野は、受験生の方がとくにつまずきやすいところです。ただ、問題を整理していると、ある1つのコツで一気に見通しが良くなります。今日はそれを1つだけ、お伝えします。
コツは、たったこれだけ
その問題が「医療の中身」の話か、「制度の骨組み」の話か。まず、これを見分けます。
・医療の中身なら → 健康保険法で解けます
・制度の骨組みなら → その法律の個別知識で解きます
なぜこれで解けるのか。順番に見ていきます。
なぜ「中身」は健保法で解けるのか
医療の中身というのは、こういう部分です。
・どんな治療が受けられるか
・病院がどんなルールで診療するか
・その医療にいくら払うか
ここは、健保の人でも、国保の人でも、後期高齢者の人でも、バラバラだと患者が困りますよね。同じ病気なのに保険によって受けられる医療が違う、なんてことになったら大変です。
だから国は、「医療の中身のルールは、健康保険法のものを使いなさい」と、それぞれの法律にちゃんと書いています。
たとえば、後期高齢者医療で「病院の診療のルールや診療報酬はどう決まるか」と聞かれたら。答えは「健康保険法と同じ」です。国民健康保険法にも、高齢者医療確保法にも、そう書いてあります。
だから、医療の中身の問題は、健保法をしっかり勉強していれば、初めて見る条文でもだいたい解けます。

なぜ「骨組み」は健保法で解けないのか
一方で、制度の骨組みは、各法でバラバラです。
・だれが運営しているか
・だれが入るか
・保険料をどう集めるか
たとえば「後期高齢者医療の保険者はだれか」と聞かれたら。答えは「広域連合」です。これは健保には出てきません。後期高齢者医療だけの、独自のしくみです。
こういう骨組みの問題を、健保の感覚で解こうとすると、逆に間違えます。ここは、その法律ごとに覚えるしかありません。
覚えることは、2つだけ
・中身(受けられる医療・診療のルール・値段)の問題 → 健保法で解ける
・骨組み(運営者・入る人・保険料)の問題 → その法律の個別知識
見たことない問題が出たら、まず「これは中身か、骨組みか」。この一言を思い出してください。それだけで、手が止まらなくなります。
ひっかけに1つだけ注意
「じゃあ後期高齢者医療って、健保の一部なんだ」とは思わないでください。
後期高齢者医療は、独立した制度です。75歳になると、それまでの健保や国保をいったん脱退して、こちらに移ります。
健保とそろえているのは、あくまで「医療の中身のルール」など一部だけ。制度そのものは、別ものです。ここは分けて押さえておくと安全です。
ここまでで、いったん終わりです
・医療の中身の問題は、健保法で解ける
・制度の骨組みの問題は、その法律の個別知識
・後期高齢者医療は、独立した制度
これだけ言えれば、この分野の初見問題は、だいぶ落ち着いて読めます。ここで止めても大丈夫です。
余裕があれば、あと1つだけ
船員保険は、この3つの中で、いちばん健保に近い制度です。もともと会社員の健保にあたる部分なので、給付の多くが健保をなぞる作りになっています。
そのうえで、船の仕事ならではの独自給付もあります。たとえば行方不明手当金。船の上で行方不明になったときの給付で、健保にはありません。
「健保にいちばん近い、でも船ならではの上乗せがある」。船員保険は、そんなイメージで大丈夫です。
(出典)
・国民健康保険法 第40条(療養の給付の担当の準則=健康保険法第70条第1項・第72条第1項の省令の例による)(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192
・高齢者の医療の確保に関する法律 第71条(療養の給付の担当の準則)(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/357AC0000000080
・健康保険法 第70条・第72条(保険医療機関の療養担当・保険医の診療方針)(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070
・船員保険法(療養の給付・傷病手当金ほか。健保に近い給付構成・行方不明手当金などの独自給付)(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/314AC0000000073
※条文番号や「準用」の細かいところまで確かめたい方は、詳しい版の記事(準用の地図を条文で確かめた)にまとめています。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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