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アクセサリーじゃなく脚立を買う | エッセイ



ホームセンターの入り口付近で、深めの野菜用プランターを吟味する。

値段、サイズ、色。意外にも選択肢がある。
結局、茶色の「50リットル」と書かれたプランターを二つ、
一番大きなカートにのせる。


背の小さい私を見て、こんなでかいカートで何を買うんだと、店員さんに思われている気がして落ち着かないが、
それは自意識過剰だろう。多分。

「野菜・花用」と書かれた20リットル入りの土を4袋買う。一番安いものを選び、カートに載せたプランターに分けて放りこむ。さらにグリーンネットも一つ買った。

そしてついに、180cmサイズの大きな脚立を買い、それもカートにぼんとのせる。


「ついに」というのは、里山に引っ越して1年、ずっと買おうか悩んでいたものの一つだったからだ。


離婚して、子供を連れて古民家の平家に引っ越した私たち。


過去にガラス細工体験で子供が作った風鈴を、昨年の夏に軒先に吊るそうとして椅子では届かず、大家さんに言って脚立を借りたのだった。


その後も何かしらで脚立を借してもらった。


今回、ヘチマを植えてグリーンカーテンにして、さらにスポンジが作れたらいいなと思い立って、これを機に脚立を買う決意をしたのだ。

脚立は、11,000円だった。


「1万円超えるんだ・・・」と値札を眺めた。


百貨店のアクセサリーが買える値段だな、と百貨店のガラスケースの前にいる自分を思い浮かべた。

以前なら、このお金でアクセサリーを買っていたかもしれないと、一瞬立ち止まる。
そんな想像を振り払い脚立を持ち上げた。


ショーケースの前でアクセサリーを眺める自分と、でっかい脚立を抱えた自分とのギャップに笑えた。
脚立は見た目よりもずっと軽かった。

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