国府津を知る①夜編
東海道線と上野東京ライン、湘南新宿ライン、御殿場線の4路線の乗り入れ駅であるJR「国府津(こうづ)」駅。
車内やホームでのアナウンスを聞いて、綴りはどう書くんだろうと耳に残る駅名だし、
漢字で表しても、気になる読み方の名前の駅である。
そんなことを考えているのは筆者だけかもしれないが、どんな場所なのか非常に興味が湧いて、現地まで赴いてみることにした。
国府津駅は神奈川県小田原市の駅。
さいたま市の浦和駅から出発し、湘南新宿ラインに乗って約2時間の道程を埼玉、東京、神奈川と縦断する。
この2時間、ちょっと暇である。
常識を疑われる行為かもしれないが、駅構内のコンビニでビールを買って、普通車両内でビールを飲みながら向かうことにした。
浦和駅を出発したのは17時20分くらい。
平日だったこともあり、埼玉から東京(池袋、新宿、渋谷)までは帰宅途中であろう人の乗り降りが多かった。
その人たちからきっと(ビールを飲んでいた)私は変人と思われたに違いない。
ただまあ、許しを請いたい。
私はいま「旅の途中」なのだから。
東京から神奈川へは、逆に乗車する人は減っていく。
果てには、国府津駅で降りたのは筆者一人だった。
駅にも人っ子一人いない。
一瞬で何もなさそうだと悟った。

だが、そのまんま帰るわけにはいかない。
何か手に入れてから帰りたいものだ。
何せ浦和駅から国府津駅まで、JR東日本の運賃改定のおかげで2000円くらいはかかっている。
2000円以上の価値を何でもいいから見出したい。
というわけで、駅周辺(駅前ロータリー)をうろちょろしてみた。

駅のド真ん前に数軒ほど居酒屋やラーメン屋さんが軒を並べていた。
思い切って居酒屋の暖簾をくぐってみた。
「いらっしゃーい」と出迎えてくれたのは
気さくな女将さんだった。
これは当たり。
アットホームな雰囲気の飲み屋さんで、
私が国府津は初心者だと話したら、国府津のあれこれを教えていただいた。
国府津は「海と山しかない」(大将)と言いつつも、ここ国府津で満足している様子が伺えた。
たしかに海と山以外に何もないっちゃないが、何もないからこそなのか、そこで居合わせたお客さんもみんな、人の良さそうな方々である。
都会の喧騒からはかけ離れた、
田舎独特の平凡さが要因なのだろう。
4路線の乗り入れ駅だから朝の時間帯はちょっと人で混雑しそうな気もするが、それ以外の時間帯はあんまり混んでもいなさそうで、気は楽だろう。
ちょうどロータリーと反対方向にある「みかん山」からの海の眺めは大絶景らしい。
あいにく夜だし、雨も降っていたため、山に登って、海を見下ろすわけにもいかなかったが、今度は日中に再度お伺いして、海を見てみたい。
今回は、夜の国府津駅をお届けした。
いきなり夜か、とも思うが、
夜は、そこに住む人たちから、その土地の雰囲気を感じ取ることができる。
国府津は、なかなか温かい場所である、そう感じた。
