「個」を守りながら、孤立しない。韓国で注目される「非婚コミュニティ」の新しい選択肢
単身世帯の急増が社会課題となるなか、「1人で、かつ孤立せずにどう生きるか」という問いは、日本にとっても他人事ではありません。実は隣国の韓国でも単身世帯が急増しており、新しい生き方を模索する実践が始まっています。
その具体的なヒントとして今、現地で注目を集めているのが、非婚コミュニティの歩みを綴った書籍『We Do Not Age Alone(私たちは一人で歳をとるのではない)』です。本書は、ある非婚女性グループが「単身世帯ネットワークコミュニティ」へと進化していく過程を描いています。
彼女たちのライフスタイルの最大の特徴は、「個々に暮らし、共同で解決する」というモットーにあります。非婚コミュニティと聞くと「1つの家での同居」をイメージしがちですが、彼女たちが選んだのは、1人を除く全員が同じアパートの「別々の部屋」に暮らすという形でした。お互いのプライベートな空間と時間をしっかり守りつつ、緩やかにつながる距離感を保っているのです。
このコミュニティを維持している柱が、「勉強」と「ケア(相互扶助)」です。例えば、メンバーの誰かが病気になったとき、他のメンバーは単に看病するだけでなく、全員でその病気について学び、知識を共有します。その上で、食事や物資を分け合い、緊急事態に備える体制を整えるのです。日常的にも、留守中のペットや植物の世話を頼み合える、安心感に満ちた関係を築いています。
著者は、この関係性を「『申し訳なさ』ではなく『感謝』で成り立つ関係、お互いにとって『重荷』ではなく『光(力)』となれる関係」にしたいと述べています。
この「個の空間を守りながら、いざという時は助け合う」という思想は、日本の「コレクティブハウス」や、友人同士が近所に住む「近居スタイル」の実践にも深く通じるものがあります。「人に迷惑をかけてはいけない」という意識が強い日本だからこそ、彼女たちの「申し訳なさではなく感謝でつながる」というマインドセットは、これからの多様なつながり方を考える上で、大きな希望となるのではないでしょうか。
元記事タイトル:Non-Marriage Community Lives Separately, Cares Collectively
元記事URL:https://www.chosun.com/english/travel-food-en/2026/07/11/VIRBDNPU6JFPTOZZ3QI5R5NCKU/
