巡り祭 谷口たかひささん 「駄菓子ではなく、薬を渡したい」
「毒にも薬にもならない、駄菓子みたいな答えはしたくないんです」
対談の途中で、谷口さんがそう言いました。
その一言が、今もわたしの胸に残っています。
耳ざわりのいい言葉は、その場では甘くて、おいしくて、手軽です。
でも、明日のあなたの体を、何も変えてはくれない。
だから自分は、少し苦くても、本当に人生の役に立つ言葉を渡したい。
そう静かに言い切る人の奥に、わたしはとても深い優しさを見た気がしました。
おはようございます。
マレーシアから朝の時間をお届けしている、あゆみかん🍊です。
今日は「巡り祭」の記録を、あなたにおすそ分けさせてください。
## 今日のゲスト、谷口たかひささん(タカピロ)
ゲストは、実業家で思想家で、環境活動家の谷口たかひささんです。
先日、北海道で開催された巡りフェスでコラボ公演をご一緒して、その素晴らしいご縁が、今日この朝につながりました。
谷口さんは、大阪のご出身。
実家には2億円の借金があって、中学生のころから働き始めたそうです。
18歳で起業して、自分で稼いだお金でイギリスへ渡り、そこから教育を学び、アフリカに学校を建て、やがて環境活動へ。
今はSNSのフォロワーが26万人を超え、その発信は世界へ届いています。
対談のなかで谷口さんは、こんな言葉を残してくれました。
わたしは、それを忘れたくなくて、ここに書きとめます。
## 「なぜお金がないだけで、人はこんなに苦しむのか」
谷口さんの原点は、怒りでした。
取り立て屋が家に来る。お金がないというだけで、家族が振り回されていく。
子どものころの谷口さんは、その光景を見ながら「なぜお金がないだけで、人はこんなに苦しまなければいけないんだ」と、仕組みそのものに腹を立てていたそうです。
その怒りが、今の活動を動かしてきたエンジンでした。
でも、話を聞いているうちに、そのエンジンは静かに色を変えていきました。
お金が欲しいからこそ、お金を追いかけてはいけない。
人を喜ばせたい。
社会の問題を解決したい。
何かを成し遂げたい。
それが先に来たとき、はじめてお金は結果としてついてくる。
怒りから始まった人が、いつのまにか「巡らせる人」になっていた。
わたしには、その変化そのものが、いちばん美しく見えました。
## お金は、溜めるものではなく、巡らせるもの
谷口さんは、世界中の国のお金の教育を見てきた人です。
アメリカの子ども向けの貯金箱には、部屋が4つあるのだそうです。
すぐに使うためのお金。
長期でじっくり育てるお金。
世の中に回していくお金。
そして、寄付するためのお金。
なかでも心に残ったのは、教科書にこう書いてあったという話でした。
「人に寄付すること以上に、あなたを豊かにするお金の使い方はない」
日本では、お金はつい「溜めること」が中心になりがちです。
でも本当は、回すこと、贈ること、社会に巡らせること。
そこにこそ、豊かさの入口がある。
わたしがずっと大切にしてきた「お金は巡る引換券」という感覚と、静かに重なりました。
## 好奇心が、すべての原点
谷口さんの話し方は、いつも「なぜ」から始まります。
なんで、なんで、なんで。
その問いを、大人になってもやめない。
「誰かがこう言っていたから、こうなんだ」で止まってしまうことを、谷口さんはいちばん危ないと言いました。
声が大きい人が言ったから。
フォロワーが多い人が言ったから。
それを鵜呑みにするのではなく、自分の頭でもう一度考える。
「自分はこう思うんですけど、あなたはどう思いますか」
そう言えることが、これからの時代をいちばん強くしてくれる。
そして、その入口になるのが好奇心です。
いきなり難しい社会問題に意見を持てなくてもいい。
まずは、自分の好きなものから。
なぜそれが好きなのか。
どこが好きなのか。
それを言葉にするところから、自分の意見は育っていくのだと教えてくれました。
## 選んだ道を、正解にする
高校選びに悩むお子さんのお話も出ました。
強豪校に挑戦するか、活躍できる場所を選ぶか。
谷口さんの答えは、静かで、強いものでした。
「選択肢そのものに、正解も不正解もないんです」
正解は、選んだあとに、自分の手で作っていくもの。
どの道を選んでも、その道を正解にするために生き抜く覚悟があるか。
大切なのは、そちらなのだと。
そして子育てについては、こう言いました。
助けないこと。
邪魔しないこと。
小さな子が水たまりを飛ぼうとして、びしょ濡れになる。
その経験を奪わないこと。
転んで、濡れて、「今の自分ではまだ飛べない」と自分で気づく。
その繰り返しが、何があってもへこたれない力を育てていく。
手を出したくなる気持ちを、ぐっとこらえて、信じて見守る。
それが、いちばん相手のためになる。
聞きながら、母としてのわたしの胸も、ぐさぐさと刺されていました。
## わたしが、この朝に気づいたこと
改めまして、渡邉有優美と申します。
ヨガ講師として20年以上、延べ1万人を超える方とレッスンを重ねてきました。
SNSの総フォロワーは28万人を超え、動画の再生は2億回を超えました。
著書に『PDCAを回して結果を出すX運用マニュアル』『体も心も整える1分体操』、そして徳間書店から『1分で幸福に満たされる 巡りの法則』を出しています。
でも、最初からこうだったわけではありません。
わたしはワンコインのヨガレッスンから始めました。
夫とは、突然、死別しました。娘が1歳、息子が5歳のときでした。
そこからシングルマザーとして子どもたちを育て、震災を経験し、海外への移住を決めました。
何度も、底を見ました。
そのたびに、わたしを動かしてくれたのは「巡り」でした。
だからこそ、この朝、谷口さんと話しながら気づいたことがあります。
これからの時代に必要なのは、たぶん、2つの力です。
心を開く力と、思考を深める力。
谷口さんは、少し苦くても本質を届ける人。
わたしは、安心して話せる空気を、そっと整える人。
心がゆるむ場所があるから、人は本音を話せる。
本質にふれるから、行動が変わっていく。
きっと、その両方がそろったとき、人はやさしく前に進めるのだと思います。
対談のすべてを、あなたにも聴いてほしくて、動画を置いておきますね。
## 最後に、ひとつだけ
ここまで読んでくれたあなたは、もう「巡り」の入口に立っています。
その流れを、もう少し深く、一緒に整えていけたら嬉しいです。
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今日も、この朝の時間を一緒に過ごしてくださって、本当にありがとうございます。
あなたの一日が、純度高く、巡りのいい一日になりますように。
またここで、お会いできたら嬉しいです。
感謝を込めて。
あゆみかん🍊
■ 著者プロフィール(渡邉有優美)
渡邉有優美
日本のヨガ指導者、著述家、実業家であり、女性の自立と健康を支える事業家。愛称は「あゆみかん」。
ヨガ指導歴は20年以上にわたり、これまでの指導人数は延べ1万人を超える。「1分体操」を考案し、心と体を整える習慣を広く発信している。
2023年には、ヨガの開脚前屈の姿勢を1時間5分16秒保持し、ギネス世界記録を樹立した。
SNSを通じた健康発信や著述活動に加え、女性が自分の力で人生を選び、賢く軽やかに生きるための事業や教育活動にも取り組んでいる。
