NVIDIA (NVDA) は買いなのか
ここ最近、AI関連のニュースを見ない日はないと思うんだけど、じゃあその「AIブーム」の本丸であるNVIDIAの株って、今どうなってるのか。
正直、時価総額4.6兆ドルの会社を「投資対象として分析します」って言うのも、なんか大それた話ではある。でもちょうどQ4 FY2026の決算発表が迫ってるタイミングだし、数字を改めて整理してみたくなった。
ざっくり言うと、NVIDIAって「スマホやPCに入ってるGPUを作ってる会社」…だったのは昔の話で、今は売上の9割がデータセンター向けのAIチップ。GeForceでゲームやってた人間からすると、ちょっと信じがたい変貌を遂げてる。
ハイパースケーラーの「$600B狂騒曲」
NVIDIAを語る前に、まず周りの景色から見ておきたい。
2026年、ハイパースケーラー(Amazon、Google、Microsoft、Meta、Oracle)の設備投資が合計で約$600B(約90兆円)に達する見通しだ(Goldman Sachs)。2024年の$256Bから、わずか2年で2.3倍。しかも、その75%がAIインフラ向けという。
この数字の意味するところは明快で、AI向け半導体の需要は「まだ加速している最中」ということ。天井が見えない。

AIアクセラレーター市場全体は2024年の$116Bから2033年に$604Bに成長する見通し(Bloomberg Intelligence)。年平均成長率(CAGR)は16%。ただ、ここで注意したいのは、この予測が「控えめな」ものであること。ハイパースケーラーの投資が現在のペースで加速し続ければ、実際にはもっと上振れする可能性が高い。
一方で、この狂ったような投資ペースが持続可能なのかという疑問もある。GAFAMの売上成長率が鈍化した瞬間、真っ先に削られるのがCapExだ。でも現時点では、各社とも「AIに投資しないリスク > AIに投資しすぎるリスク」という判断をしている。Googleの決算コメントで「AIへの過小投資が最大のリスク」と言ってたのが象徴的だった。
具体的にCapExの内訳を見てみると、2026年はAmazonが$200B、Alphabetが$175〜$185B、Metaが$115〜$135B、Microsoftが$120B以上、Oracleが$50Bと、各社ともに前年比30〜50%増を計画している(Introl)。Goldman Sachsの試算では、2025〜2027年の3年間で累計$1.15兆ドルに達する見込みで、2022〜2024年の$477Bの2.4倍になるという。この投資の大半がAI向けのGPUサーバーに向かうわけだから、NVIDIAが最大の受益者なのは間違いない。
もう少しマクロで見ると、データセンター設備・インフラ全体の支出は2024年に$290Bで、2030年には$1兆に達する見込みだ(IoT Analytics)。電力インフラの制約も顕在化していて、米国のデータセンターは11GW以上の電力不足を抱えており、2028年には40GWに拡大するとGoldman Sachsは試算している。これは逆に言えば、AI需要はインフラの供給能力を超えているということで、当面は「需要が供給を上回る」構造が続く。
もう1つ重要な構造変化がある。カスタムASIC(Google TPU、Amazon Trainium等)の台頭だ。2026年のカスタムASIC出荷量は前年比44.6%増の見込みで、GPU全体の16.1%増を大きく上回る成長率になっている(TrendForce)。
ただ、これが即座にNVIDIAの脅威になるかと言うと、話はそう単純じゃない。ASICは特定のワークロードに最適化されているが、汎用性がない。新しいモデルアーキテクチャが出たら作り直しになるリスクがある。一方でNVIDIAのGPUは、CUDAエコシステムという巨大な「堀」に守られていて、開発者がASICに移行するインセンティブが弱い。とはいえ、GoogleやAmazonが本気で自社チップを育ててるのは確かで、5年後の市場構造がどうなるかは読みにくい。
85%の支配者 — NVIDIAの競合ポジション
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