演劇『冒険者たち』2026千穐楽。”呼吸する劇場”を強く感じた長塚圭史さんのアフタートーク
2022年、私の観劇予定回は上演中止になった。2026年、湘南台でリベンジ観劇

続編である『帰って来た冒険者たち』は2月にKAATの中スタジオで観劇済。本当は22年初演の『冒険者たち』から観た方がいいのかな?と思いつつスケジュールの関係で昨日の『冒険者たち』千穐楽がMY初日&楽になりました。
『冒険者たち 〜JOURNEY TO THE WEST〜』
天竺はどっちだ!?猪八戒はどこへ!?
天竺を目指す道中、時空を超えてなぜか神奈川の国に迷い込んでしまった三蔵法師の一行が、神奈川各地の伝説や昔話、はたまた現代をも旅する冒険物語。 三蔵法師とお供の孫悟空、沙悟浄たちは西も東もわからず迷い続け、グルメな猪八戒は気が付くといなくなり…。
次々と現れる魑魅魍魎をかわしつつ、一行は天竺に辿り着けるのか!?
三蔵法師には独特の存在感と確かな演技で個性派俳優として活躍する柄本時生。孫悟空にはシリアスからコミカルまでさまざまな役を演じ分け、演出家からの信頼も厚い菅原永二。馬(玉龍)には自然体な演技が魅力の佐々木春香。圧倒的な身体能力と多彩な演技力で『冒険者たち』でさまざまな役柄を演じ分けた成河は、新作『帰ってきた冒険者たち』では"カナガワ県"を演じます。沙悟浄役の長塚圭史にもご期待ください。
また、第一弾で長塚と共に共同演出をつとめた大澤遊は、新作『帰ってきた冒険者たち』の演出を手掛けます。二つの作品に彩を与える角銅真実の音楽・演奏にもご注目ください。
不思議な建築デザインの藤沢市湘南台文化センター

凄いですよね。市民シアターは1990年にオープンとのことだから、36年前?意外とそこまで古く無いのですが、
湘南台地区の公民館をはじめ、こども館、市民シアターなどからなる複合施設である。大小の球状構造物が特徴で、それぞれ直径37mの宇宙儀をモチーフとした市民シアター、直径23mの地球儀をモチーフとした「宇宙劇場」となっている
この球体構造には、成河さんが最初に舞台に”神奈川県を背負って”出てきた時に説明していました。
「まずはハコのこと。天井がものすごーく高い。みなさん見上げてみてください・・・・しかも球体なんですよ。プラネタリウムもお隣にあるんですねー」
確かにほんとに高い・・・
未だかつて見た事が無い天井の高さ。
私の頭上真上にはでっかいスピーカーみたいなものが
鎖で釣られていて・・・(最前列のセンターだった)
(これ落ちてきたら確実に死ぬな💦)と思ったり。

なんか古き良き雰囲気がスペリングから出ますよねー

私はポケモンとかをやらないのでこの青いイキモノが何か知らなかったのですが、どうやら”カビゴン”というイキモノらしいです。湘南台と何か関係があるのかな?
で、撮影した理由はかびごんの手前の道祖神w→劇中で成河さんの役です。ツアーにずっと帯同してました。

前回観た「帰って来た冒険者たち」はコメディというよりは
時事ネタも結構あってある意味考えさせられるような作品でしたが
今日の「冒険者たち」(三蔵法師ご一行が天竺に行く途中になぜか
神奈川県に迷い込んでしまう・・という物語)は、とにかく笑いました。
あー面白かった。客席からも自然な笑いがたくさん起こってた。
私は特に神奈川県民なので知ってる地名やお店の名前などもいろいろ出てきて本当に面白すぎた。
劇場に着いてから”アフタートーク”があるのを知る

実は事前に、アフトク付というのは知りませんでした!そして思わず苦笑い・・・
なぜかというと前日の3/19は新国立劇場中劇場でイープラス貸切公演<アフタートーク付>というチケットで観劇していたのですが、そのアフトクが全くアフトクでは無かった・・・という摩訶不思議な事件があって、ちょっと騙された感があってガッカリしたので、その翌日にこの貼り紙を見たからです。登壇者は演出&キャスト(沙悟浄役)の長塚圭史さんお一人。
10分くらいお話してくれるのかな・・・と、思いきや。
客席から質問も募る40分弱の素晴らしいアフタートーク!

KAATカナガワ・ツアー・プロジェクトは、芸術監督・長塚圭史が就任当初より掲げる<ひらかれた劇場>を目指し、より多くの県民の皆さまへ向けて、KAATで創作した作品を神奈川県内各地で巡演するプロジェクト。舞台芸術の魅力を身近に感じていただくこと、県内の文化施設がKAATを中心に連携し、より緊密なネットワークを築くきっかけとなること、劇場がアーティストと県民の皆様との交流の場となることを目指しています。
長塚さんのお話で印象に残っているのは、ご自身がKAAT(神奈川芸術劇場)の芸術監督としてKAATに来て欲しいと発信していたけれど、”来て欲しい”だけじゃダメだな、自分たちが”カナガワ”に出かけて行こうと思い立ち、
さまざまな神奈川県の劇場に上演を打診した時、
とある劇場側から「どうせ1回来て終わりなんでしょ?」と言われてハッとしたという話。
公共劇場はどこも運営と集客には苦労しているのは頭では分かっていたものの、この言葉を受けて長塚さんはとても気づかされたということでした。
(つまり1回くらい客席が埋まってもそれは公共劇場の安定的かつ永続的な集客や運営にはつながらず公共劇場側のメリットが無いという意味)
2026年でこのカナガワ・ツアー・プロジェクトは第三弾になりました。
毎年同じ劇場に行けなくても、この後も長塚さんはKAATの芸術監督を続ける予定なのでこのツアー・プロジェクトも続けていきたいとのこと。
「呼吸する劇場」の客席に私もこれからも座りたい
この言葉は長塚さんのお話を伺いながら私の頭に勝手に浮かんで来た言葉。
長塚さんがどんなに”劇場”という場所を大事にしていて愛しているのかがとても伝わってきた。
劇場という箱。
その空間。
劇場周辺のこと。
なぜこのツアーを始めたのか。
キャストのこと。スタッフさんたちのこと。
観客のこと。
よく一人でこれだけ面白い話を話せるなーと感心。
自然と頭に”劇場は呼吸してるんだ”という言葉が浮かんだ。
そうだ。作品やキャストも大事だけれど、私は
活き活きとした劇場の客席、呼吸している劇場の客席に座ることが
楽しいんだと。
ここまでで既に30分近くお話されていたと思うのですが
「そうだ、(と、立ち上がる)質問があればぜひどうぞ」
と、質問まで受け付けてくれる。
Q:前に長塚さんに~~~について(忘れた。私は興味が持てなかったからですw)質問したのですが今改めてどう思っているか?
というプロ観客の質問から始まる笑
Q:長塚さんが今までに凄いと思った俳優さんは?
A:白石加代子さん→とにかく俳優としての”身体”が強い、凄い
Q:長塚さんが2026年~2027年に観たいと思う演劇は?
A:成河さんの一人芝居(ナルキッソスの怒り)
→もう成河さんの頭には台本が入っているらしい。一人芝居で物凄い台詞量でいったいどうなるのか?絶対観に行こうと思ってる
(※長塚さんが成河さん一人舞台のタイトルを忘れてしまって出て来なかったので、質問したプロ観客が「ナルキッソスの怒りです」と嬉しそうに教えてあげて、長塚さん「なんだ知ってるんじゃねえかもっと早く言ってよw」と返したのも楽しかった)
『冒険者たち』の観劇と上質なアフタートークまで終えて考えたこと
正味40分近くの長塚さんのアフタートーク。
もう面白くて学びだらけで大満足でした。
長塚さん、もう5月から始まる「リア王」のお稽古も入ってますよね。
彩の国さいたま芸術劇場にて。
今日の長塚さんの”呼吸する劇場”の話を聞いているとなぜ長塚さんが
彩の国シェイクスピア劇場の「リア王」の演出を引き受けたのか?が
分かったような気がしました。
KAATは神奈川県の劇場。彩の国シェイクスピア劇場はさいたま県の劇場。
集客が出来るのが当たり前の人気俳優がひしめくビジネス劇場では無く、
日本のあちこちにある文化施設および公共劇場で演劇を上演し続けること・・・長塚さんの想いはココにある気がします。
そして、この作品チケット代金5800円なんです。
それなのに長塚さんのステキな活き活きとしたお話を40分も伺えて
演劇っていいな、観劇楽しかったなと心から思えた今日。
一方昨日のさんざんお金はかけたであろうミュージカルは14800円。
大人気俳優がFCの貸切公演を打つような大掛かりなミュージカル。
プレイガイドの貸切公演もある。
(箱は新国立劇場でしたが)
そしてあの摩訶不思議なメインキャストの立ち話。
事前の集客時には「終演後は花總まりさん、浦井健治さん2名のご登壇とMCに韓流ナビゲーターとして多方面でご活躍の田代親世さんをお迎えしてアフタートークショーを開催!」とイープラスのサイトには書いてあったのに。
(3/19まではこの文章が書いてあったサイトがありましたが、今はなぜか削除されてます)
・MC無
・開演前に劇場スタッフから「アフトクあると聞いています、15分くらいだそうです」と私の質問に答えていただいたのに実際にはメインキャスト3人がカテコの後に袖からまた出てきて立ち話を5分弱。
・そうなった説明などは事前~事後までイープラス側からはチケットを購入した観客には一切無かった。
楽屋の裏話聞けて面白かった、だけしか残っていない。
3/19にこういうことがあったので、3/20の『冒険者たち』@湘南台文化センター市民シアターにおいての長塚圭史さんのアフトクがどれだけ価値があったか、を心から実感しました。
興行側の想いと誠実さが伝わって来たKAATカナガワ・ツアー・プロジェクト第三弾。観に行って良かったです。
■ KAAT カナガワ・ツアー・プロジェクト 第三弾
「冒険者たち ~JOURNEY TO THE WEST~」
「帰ってきた冒険者たち ~闇に落ちたカナガワを救え!~」
□ 開催日程・会場
2026年2月11日(水・祝)~23日(月・祝)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ
2026年2月28日(土)・3月1日(日)
神奈川県 ヨコスカ・ベイサイド・ポケット
2026年3月3日(火)・4日(水)
神奈川県 川崎市アートセンター アルテリオ小劇場
2026年3月7日(土)・8日(日)
神奈川県 鎌倉芸術館 小ホール
2026年3月14日(土)
神奈川県 海老名市文化会館 大ホール
2026年3月20日(金・祝)・21日(土)
神奈川県 #藤沢市湘南台文化センター市民シアター
□ スタッフ
「冒険者たち ~JOURNEY TO THE WEST~」
上演台本・演出: #長塚圭史 (原作:呉承恩「西遊記」)
共同演出:大澤遊
音楽・演奏:角銅真実
「帰ってきた冒険者たち ~闇に落ちたカナガワを救え!~」
作:長塚圭史
演出:大澤遊
音楽・演奏:角銅真実
□ 出演
#柄本時生 / #菅原永二 / #佐々木春香 /
長塚圭史 / #成河
#冒険者たち
