日本人の物語00557【鎌倉前期】鎌倉前期概観
建久3(1192)年に頼朝が征夷大将軍に就任し、いよいよ鎌倉時代が本格的に始まります。鎌倉時代は概ね3つの時代に分けられると考えられています。
・源氏将軍の時代
・執権政治の時代
・得宗専制の時代
このうち、源氏将軍の時代を「鎌倉前期」と題してまとめたいと思います。源氏将軍の時代とは即ち、
・初代源頼朝: 在職1192~1199
・第2代源頼家: 在職1202~1203
・第3代源実朝: 在職1203~1219
という3代の源氏将軍が君臨した時代ということですが、実朝が死去した建保7(1219)年で区切るのは中途半端なので、北条義時が死去した元仁元(1224)年までを「鎌倉前期」としたいと思います。
この時代の天皇は次のとおりです。
・第82代後鳥羽(ごとば): 在位1183~1198
・第83代土御門(つちみかど): 在位1198~1210
・第84代順徳(じゅんとく): 在位1210~1221
・第85代仲恭(ちゅうきょう): 在位1221
・第86代後堀河(ごほりかわ): 在位1221~1232
個性の強い後鳥羽上皇が鎌倉幕府を打倒しようとして「承久の乱」を起こしますが、敗れて朝廷と幕府の権力関係は完全に逆転します。後鳥羽・土御門・順徳の3上皇が全て配流され、仲恭天皇が廃位されるという皇室史上最も屈辱的な事件が発生し、後堀河天皇以降の天皇家は完全に鎌倉幕府の後塵を拝する立場となります。
鎌倉時代を知るには、天皇と将軍の権力関係だけでなく、将軍と執権の権力関係についても注目する必要があります。この時代の執権は以下の2名です。
・初代北条時政: 在職1203~1205
・2代北条義時: 在職1205~1224
この2人が、将軍の権限をいかにして奪っていったか、また御家人内の有力者をいかにして滅ぼしていったかを見ていくことになります。源平合戦の時代に比べると頻度は低いかもしれませんが、戦乱や暗殺が続くキナ臭い時代です。できるだけ御家人一人一人の個性に着目して叙述していきたいと思います。
