見出し画像

日本人の物語00202【飛鳥】大宝律令と班田収授法

 さて、持統上皇が作り上げた国家システムを、より詳しく見ていきましょう。
 大宝律令の内容のうち、重要なものは、2官8省の行政組織です。2官(太政官・神祇官)と8省(中務省・式部省・治部省・民部省・兵部省・刑部省・大蔵省・宮内省)が設置され、国家らしい枠組みが出来上がっていきます。
 さらに地方には国・郡・里という行政単位が設置され、現在の都道府県・市町村のもととなりました。
 加えて、「班田収受法」という税制が確立しました。
 日本書紀では「大化の改新から班田収受法が始まった」と記載されていますが、これは天智天皇の事績を強調するための虚偽と考えられます。実際には大宝律令によって始まったものでしょう。
 班田収受法とは、
「戸籍を6年ごとに作成し、6歳以上の男女に口分田を与え、耕作させる」
というものです。6歳で耕作ができるのかなあと訝しんでしまいますが、当時はそんなにも子供に厳しい時代だったのですね。
 高校日本史では、
「男子は2段。女子は男子の3分の2。奴婢は良民の3分の1」
と覚えさせられ、税の負担についても
・租=口分田1段につき稲2束2把(収穫の約3%)
・庸=元々は都の労役10日だったが、やがては布2丈6尺(8メートル)
・調=絹・糸・布など地方の特産品
・雑徭=地方での労役60日以下
といった暗記をさせられます。つまらないので飛ばします。
 また、「官位相当の制」といって、官職(大納言・少納言といった役職)と位階(正三位・従三位といった階級)とを対応させる仕組みがありました。例えば「大納言に就く者は正三位から選ばれる」といったルールです。
 現在の、「警察署長は警視正又は警視をもって充てる」といった役所のルールと似たようなものですね。
 さらに「蔭位の制(おんいのせい)」というものがありました。21歳になれば、父・祖父の位階に応じて、自動的に一定の官位を与えられるというものです。
 現在でいうと、父が警視正だったら子は就職直後に警部補に昇進するわけで、現在このようなルールがあるわけありませんね。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集