「新生活 〜堅実な老後へ〜」

ちょっと前からテレビを観ていると「物件探し」とか「フレッシュマン向けスーツ」のCMが多くなってきました。

ホームセンターのチラシも「新生活準備」といった内容で、家具・家電を掲載しています。

ああ、そうか、もうすぐ3月というとそういう時期なんですね。

新社会人の皆さん、おめでとう!あまり気張らずほどほどに頑張ってください!

ところでそういった新社会人のみなさんにおススメの本があります。

『東京サイテー生活‐家賃月二万円以下の人々』(著:大泉実成/講談社文庫)

これはバブル経済後、アルバイト求人情報誌がぶ厚かったころ、「F」という求人誌に連載されていた「東京23区で家賃2万円以下の部屋に住んでいた」人たちのルポです。

内容紹介

バブル崩壊後のライフスタイル提言。「何か」にチャレンジする心を失わず、風の吹くママ、気の向くママに生きる。「住めば都」の精神が、未来を開く! ーー日本の首都・東京で、家賃2万円以下でも、楽しく暮らす痛快な人々。時間に追われず、モノに縛られず、金に執着しない。風の吹くまま、気の向くまま。自分の中の「何か」にかけ、その感触を大切にしている若者。それは、何年か前のあなたの姿、何年か後のあなたの姿、あるいは、現在のあなたの姿なのかもしれない。

同書は求人誌の連載をまとめて『東京サイテー生活‐家賃月二万円以下の人々』(太田出版)として単行本化されたものの文庫版で、古本でも探せば出てくるでしょうし電子版もあります。

そして「大泉実成」さんを簡単に紹介すると処女作『説得‐エホバの証人と輸血拒否事件』で1989年に講談社ノンフィクション賞を受賞。有名なのは『消えたマンガ家』という本でしょうか?

話しを少し戻すと、この『東京サイテー生活-家賃月二万円以下の人々』という本のあとがきにボクの名前も載っています。

そう、ボクも東京23区で家賃2万円以下のアパートに住み、家賃以上の金額のローンを払ってハーレー・ダビッドソンというオートバイに乗っていて(あとヤマハの600ccのオートバイにも乗っていました。なのでオートバイを2台所有していた時期ですね)取材され求人誌に掲載されましたました(バイク雑誌のはすでに4コママンガを描いていました)。

求人誌のこの連載の謝礼が「家賃1カ月分」となっていたので、夏休みのなんにもアルバイトをしていないで収入が無いときに、なんとなくハガキを送ったら取材に来てくださいました。

大泉さんは駆け出しの頃にバイク便のアルバイトをしていたそうで、取材後、ボクのハーレーにまたがって「いいなぁ、欲しいなぁ」とおっしゃっていました。

結局、その夏は、頂いた謝礼で家賃を支払い、ハーレーで北海道に行き、残りに夜間のアイスクリーム工場の短期のアルバイト(日給8000円)をして終わりました。夜勤明けの朝、アイスクリーム工場のアルバイトで凍えた身体で入る工場の大浴場の気持ちよさといったら、もう。

ボクは常々思うんです。

例えば役所に用があって行ったときの役所の窓口の人や、病院の事務方の人を見た時に、「あ、この人たちは堅実に老後に備えて生きているんだな」と。

そもそも東京23区内で家賃2万円以下のアパートに住んでいたボクのような人種には、そういう「老後」が見えていません。見えていないので「備え」もしません。

常に「今を生きる」です。

今でいうフリーターを経て3度ほど会社勤めをし、その上今はフリーランスですから、今も「今を生きて」います。

新社会人の皆さんの多くは、早くもこれから色々と積み立てたりして老後に備えていかれるんですよね?

しかも、その、せっかく“積み立てた”ものをあまつさえ“断捨離”するという!

すごいなー!尊敬します!

冒頭にも書きましたが、新社会人の皆さん、あまり気張らずほどほどに頑張ってください!