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【過剰分析?】「J1昇格プレーオフ2025 決勝」ジェフユナイテッド千葉vs徳島ヴォルティス 分析レポート

「J1昇格プレーオフ2025 決勝」

ジェフユナイテッド千葉vs徳島ヴォルティス 分析レポート

1-0(前半0-0/後半1-0)


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Ⅰ.「フォーメーション」

 ジェフは「4-4-2」をベースに採用。
 前線からのプレス時は「4-2-4」→「4-2-1-3」。
 ブロック時は「4-4-2」→「6-2-2」→「5-4-1」。

 ヴォルティスは「3-4-2-1」をベースに採用。
 前線からのプレス時は「4-4-2」。
 ブロック時は「5-2-3」「5-4-1」。

 スターティングメンバ―他、出場選手に関しては「Jリーグ公式HP」をご参照ください。

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Ⅱ.「ヴォルティスの前プレ/ジェフのビルド」

ヴォルティス 前線からのプレス

 Ⅰ章にて記載した通り、ヴォルティスは「3-4-2-1」をベースとしながら、前線からのプレスの際は「4-4-2」に可変をし、ミラーゲームの形に持ち込んでいました。
 
ジェフ「4-4-2」に対して「3-4-2-1」でプレスを掛けると、ジェフの最終ラインの部分で数的不利(2CB対1トップ)となってしまい、また、WBがジェフのSHまで出て行った場合、3バック脇のスペースが空いてしまうため、この可変は十分に理解できるものでした。

 ただ、ミラーゲームに持ち込んだが故、ジェフの右SHで起用されていた、ドリブラーの杉山選手に対しても「1対1」で守らなければならない状況となっており、「5:05~(ハイライト映像0:34~)」では、正に懸念された形から決定機を作られてしまっていました。

 あと、ミラーゲームではあるものの、ヴォルティスの前線4枚(2トップ+両SH)は、基本姿勢として、プレスよりも構える形を取っており、それ故にジェフの最終ラインは、余裕を持ってボールを持つことが出来ていました。
 恐らく、背中で中央へのパスコースを消し、サイドにボールが出たところで、SHがプレスバックする形を狙っていたのだと思いますが、「15:35~」のシーンでは、ジェフの最終ラインに対して、全くプレッシャーが掛かってない中、ヴォルティスがハイラインとなっており、一発で裏返されてしまっていました。

 また「守備時の可変」のデメリットとして、ネガトラの際、陣形が整うまでの間に隙が生まれる点が挙げられるかと思いますが、DAZNで解説を担当されていた林さんも仰っていた通り、本試合でも、攻撃(3-4-2-1)から守備(4-4-2)に回った際、3バックで守る瞬間があり、そこをジェフの両SHに突かれる形は懸念されるシーンでありました。

 ヴォルティスは、2025シーズン「38試合24失点」と堅固な守備を誇っていたわけですが、上記して来た様に「前線からのプレス」に関しては、2026/27シーズンでのJ1昇格に向け、改善の余地がある部分かと思います。


ジェフ ビルドアップ

 上記して来た、ヴォルティスの前線からのプレスに対して、ジェフは、左SB日高選手が高い位置を取る「左肩上がり」(疑似3バック)という対抗策を打っていました(図Ⅰ参照)。

図Ⅰ.ジェフ ビルドアップ

 この可変をすることで、ヴォルティス2トップに対して、ジェフ3CBで数的優位を作ることが出来ます。
 また、理論上は「右肩上がり」にすることも可能なのですが、「左肩上がり」にすることで、日高選手の左足を攻撃で活かせる様になることはもちろん、ヴォルティスの攻撃のキーマンである、バルセロス選手に守備をさせるという狙いもあったと考えられます。

 以上の点から、このジェフの対抗策は、非常に理に適った、意味あるものであったと思います。

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Ⅱ.「ジェフの前プレ/ヴォルティスのビルド」

ジェフ 前線からのプレス

 次にジェフの前線からのプレスの分析・解説に移りたいと思います。
 ジェフは前線からのプレス時、まずは「4-2-4」の形を採用していました。

図Ⅱ.ジェフ 前線からのプレス①

 具体的には、イサカ・杉山選手の両SHがヴォルティスのサイドCBにプレスを掛け、2トップは、ヴォルティスのダブルボランチを背中でマーク。
 
そして、両SHが前に出る動きに合わせて、日高・髙橋選手の両SBは、縦スライド(それに合わせてCBもスライド)という形をベースとしていました(図Ⅱ参照)。

図Ⅲ.ジェフ 前線からのプレス②

 更に試合途中から、2トップが縦関係となる「4-2-1-3」へと、更なる可変をしていました(図Ⅲ参照)。

 「4-2-1-3」に可変することで、ヴォルティス3CBに明確に3枚を当てることが出来るため、ビルドアップの入口を塞ぎ易くなります。
 その分「4-2-1-3」の「1」の部分は数字上、手薄となりますが、この「1」はボールサイドのボランチについており(図Ⅲ:石川選手が児玉選手をマーク)、非ボールサイドのボランチにはボールが出難い状況(図Ⅲ:鹿沼選手はフリーでもボールが出難い)となっているため、実質、嵌め込める構造
となっていました。

 ちなみにレギュレーション上「引き分け」でも「J1昇格」が決まるジェフは、後半途中からSBが縦スライドを控える様になり、「6-2-2」ブロックを敷き始め、得点後辺りからは「5-4-1」ブロックに変更し、試合を終わらせに掛かっていました。


ヴォルティス ビルドアップ

 この様なジェフの前線からのプレスに対して、ヴォルティスは、まずはサイドから崩しに掛かっていました。

図Ⅳ.ヴォルティス ビルドアップ

 具体的には、ヴォルティス「3-4-2-1」に対して、ジェフ「4-4-2」(4-2-4)ということで、初期配置の時点では、ヴォルティスがWBの位置で優位性を取り易い噛み合わせとなっています。

 そのため、ジェフSHがヴォルティスサイドCBまで出て来る分、ジェフSBが縦スライドして来なければ、WBはフリーでボールを受けられる構図となっています(図Ⅳ①)。
 
ただ、基本的にジェフのスライドは徹底されていたため、この様にシンプルにボールが入るシーンは、1回しかなかったと記憶しています。

 次にジェフSBが縦スライドして来た場合、「SB裏」のスペースが空くことになるため、今度はヴォルティスのシャドーの選手が、そこを突くことが出来る様になります(図Ⅳ②)。
 
ただ、この点に関しても、ジェフCBのスライドが徹底されていたため、崩し切るには至っていませんでした。

 ちなみに、ヴォルティスの1トップ2シャドーはスピードがあるため、愚直にSB裏を狙い続け、ジェフCBを引き出し続け、10本に1本でも何とか先にボールに触り、アバウトでも構わないので、中にボールを送り込むことが出来れば、完全に中央が手薄となったジェフ守備陣から、得点を奪えた可能性はあったと考えています。

 あと、このサイドからの形以外には、途中からボランチ経由でのビルドアップにも取り組んでいましたが、恐らくこれを見て、ジェフは「4-2-1-3」で入口を塞いで来たのだと思われます。

 それでも「ハイライト映像2:20~」「ハイライト映像2:50~」の様に、カウンターからアンデルソン・バルセロス選手を中心に決定機を作り出しており、彼らの個の力は、ある意味、チーム戦術よりも対応が難しいため、来シーズンも脅威となること、間違いなしと思われます。


ヴォルティス ビルドアップ 改善案

 ヴォルティスは「38試合24失点」とリーグ最少失点の堅守を誇った一方で、得点数は「38試合45得点」と下から数えた方が早い順位となっており、J1昇格を考えた際、この点は間違いなく課題となって来ると思われます。
 そこで本章では、得点への入口とも言える、ビルドアップの改善案を示させて頂きます。

図Ⅴ.ヴォルティス ビルドアップ 改善案

 具体的な流れは、以下の通りです(図Ⅴ参照)。
① 左WB高木選手が高い位置を取り、ジェフ右SB髙橋選手をピン留め
② ①に因って空いた「WB手前」のスペースで、ボランチ児玉選手がボールを受ける
③ シャドー渡選手が、ジェフ中盤「2の脇」のスペースでボールを受ける

 ②の局面で、シャドーの選手がボールを受けることも出来ますが、シャドーの選手がそこに入った場合、周囲が連動しない限り、中央に人数がいなくなってしまうという問題が出て来ます。
 また、ジェフの石川選手に背中でマークされている、児玉選手が動いた方が、相手に捕まえられ難いとも考えられます。

 ③の局面では、ジェフが「4-2-4」で前線からのプレスを掛けている関係で、中盤「2の脇」のスペースが空いており、そのいわゆる「ハーフスペース」で、シャドーの選手がボールを受け、前を向くことが出来れば、好機に繋がる可能性は高くなると考えられます。

 あとは、図Ⅴとは関係ありませんが、「右サイドCBの山越選手が右利き」「左サイドCBの青木選手が左利き」ということで、ここから逆サイドのWBへの対角のボール(WBの幅の活用)は、「対4バック」の際、間違いなく有効であるため、この点は使わない手はないと思われます。

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 「J1昇格プレーオフ2025 決勝 ジェフユナイテッド千葉vs徳島ヴォルティス」の分析レポートは以上となります。
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