No.59 原子力分野の計量管理・保障措置のお仕事 ―博士卒技術者―(技術職)
青木 里英
大洗原子力工学研究所 保安管理部 核物質管理課
2022年度に中途入社。茨城県大洗町にある大洗原子力工学研究所の保安管理部核物質管理課で、所内の計量管理や保障措置対応業務に従事。
入社したきっかけ
わたしは、学生時代に原子力の核不拡散分野の研究をしていました。大学院卒業後は、他の機関で国内原子力施設の安全規制等の業務に従事していましたが、結婚を機に転職を考えていたとき、実際の原子力施設における計量管理や保障措置対応に従事できるJAEAの技術職の公募があり、大変良い機会だと思い応募しました。
計量管理・保障措置対応の業務とは?
計量管理とは施設における核物質の増減や在庫の管理、保障措置とは国際原子力機関(IAEA)による査察受入などによって、核物質が核兵器等に転用されないことを担保するために行われる検認活動です。私たちは、これらの活動を通じて、国内法令や国際約束を遵守し、核物質を平和目的だけに利用していることを示すことによって、国内外からの信頼醸成を図っています。わたしが所属する大洗原子力工学研究所は、革新炉や燃料デブリなどの新しい研究開発が多く行っているため、IAEAや原子力規制庁と情報共有しつつ、それぞれ合理的な計量管理や検認方法を模索しています。直接IAEAと交渉を行うことも多いのでとてもやりがいがあります。


学生時代の専攻と現在の業務
学生時代の専攻は原子力工学です。修士及び博士課程における研究活動では、核物質の核不拡散性(核兵器へ転用されにくい性質)を向上する、高速炉システムの炉心設計概念の検討を行っていました。当時培った核物質自体が持つ核不拡散性に対する理解は、現在業務において、合理的な計量管理や検認方法の検討に活かされています。
学生時代に多分野の人たちと交流を!
わたしは大学、大学院、海外留学時代に友人、先輩、先生方に恵まれ、今も仲良くさせてもらっています。皆それぞれが色んな分野で活躍しており、友人たちとの関わりの中で視野の広がりを感じています。学生時代の横のつながりから得た広い視野は、日々JAEA内の様々な施設の職員、原子力規制庁の担当官、IAEAの査察官等、様々な人と協調して業務を行う中で活かされていると感じています。皆さんもぜひ学生時代に様々な人と積極的に交流し、そのつながりを大事にしてください。

