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イエスタデイ・ワンス・モア

机の裏に木箱が隠れていた
蓋を開けてみたら
ああすればよかったとこうすればよかったが
埃と一緒に舞い上がった
ああすればよかったとこうすればよかったを
木箱の中に閉じ込めていたことを忘れていた

ああすればよかったとこうすればよかったは
色紙いろがみで作った七夕たなばたかざりのように
切れ目なく次から次に木箱から出てきて
私の部屋にすき間なくぎっしり詰まった
それでも収まらず
私の体の中に入り込んできて
血管という血管を神経という神経を駆け巡り
私の夢の中にまで入り込んできた

あのとき彼女にあんなことを言わなければよかった
あのときあいつを許しておけばよかった
あのとき諦めずに続けておけばよかった
ああすればよかったとこうすればよかったは
ああすればよかったこうすればよかったと
身悶えし始めた

分かった、落ち着け、まず深呼吸
息を鼻から吸ってそのまま7秒止めて
口から息をゆっくり10秒吐いて
肩の力を抜いて
カーペンターズの「イエスタデイ・ワンス・モア」を
熱いコーヒーを飲みながら一緒に聴こう
話はそれからだ


(突然ですが)
『レマン湖のイクラはイクラ?』(2025年1月22日 note投稿)という、
私の詩が「月刊 ココア共和国」2025年7月号の「佳作集」に選ばれました。
「月刊 ココア共和国」は、
10代や20代からもう80代にさしかかろうかという人まで、
いろんな人の面白い詩やとんでもない詩が満載です。
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