雨という傘をさして
レントゲン写真のような空のしたで
雨という傘をさした
市街図の上をずっと歩いているのに
この街角から抜けだせない
記憶が涙の方向に流れてゆく
子供の頃見た場所を後から訪れると
必ず小さく見える
振り向くと
想い出がひとつ消えていた
あの「どこか」もあの「いつか」も
見いだせないままここまで来た
空が鳥に向かって
飛んで行った
勝手にほかの国にミサイルを撃ち込んで
街を破壊したり
食料を求めて集まってきた人々を殺したり
病院や発電所を攻撃したり
そんなことを軍隊に行わせた国の指導者を
瞬時に捕縛して
光の速さで刑務所に転送できるシステムを
世界の科学者は競争しあって発明して欲しい
戦争を始めた指導者は
必ず逮捕され裁かれるというシステムを
地球上に張り巡らせること
レントゲン写真のような空のしたで
雨という傘をさして考えた
空は飛んで行ったままだ
