「女性から先に」をやめたBumble——マッチングアプリ疲れは、AIで救えるのか
こんにちは、IZMです。
海外でいま何が起きているのか、毎日いろいろ眺めています。
今日気になったのは、マッチングアプリのBumble。
「女性から先にメッセージを送る」という、このアプリの象徴みたいなルールをやめるらしい。
え、それやめちゃうの?
と思って調べ始めたら、マッチングアプリ業界全体の「疲れ」の話までつながってきました。今日はその話です。
Bumbleって、そこを変えちゃうんだ
Bumbleは、2014年にアメリカで始まったマッチングアプリです。
特徴はかなりわかりやすい。
男女がマッチしたら、最初のメッセージを送るのは女性。
Tinderなどとは違って、「女性が最初の一歩を選べる」というのがBumbleらしさでした。
ところが、そのルールをやめるという。
しかも、スワイプする仕組み自体も見直そうとしているらしい。
最初は、
「まあ、10年以上経ったし、アプリも変わるよね」
くらいに思っていました。
でも海外の記事をいくつか読んでいくと、どうもそんな軽い話でもなさそうです。
みんな、マッチングアプリに疲れていた
海外では最近、「swipe fatigue」という言葉がよく出てきます。
直訳すると「スワイプ疲れ」。
右、左、右、左。
気になる人を探して、マッチして、メッセージを送って。
返事が来なかったり、途中で会話が終わったり、また次の人を探したり。
便利になったはずなのに、なんだか疲れる。
海外メディアでは、マッチングアプリ業界そのものが今、「救済モード」に入っている、なんて表現までされていました。
そこで出てくるのがAIです。
AIが相手探しを手伝ったり、相性を判断したり、面倒なやり取りを減らしたり。
なるほど。
マッチングアプリに疲れた人を、AIが助ける。
ここまでなら、わりと今っぽい話です。
ところが、Bumbleについてもう少し調べてみると、ちょっと景色が変わりました。
Bumble、思ったより大変なことになっていた
Bumbleの課金ユーザーは減っています。
2025年には前年比で11%以上減って、およそ370万人に。
売上も約10%減っています。
さらに2026年第1四半期には、課金ユーザーが前年同期比でおよそ20%減ったと報じられています。
20%。
これはなかなか大きい。
そして、もうひとつ。
Bumbleは会社そのものの売却も検討していると報じられていました。
ここで、
「あれ?」
となりました。
女性から先にメッセージを送るルールをやめたのは、単なるリニューアルではないのかもしれない。
ユーザーが減っている。
売上も落ちている。
会社の売却まで検討している。
その中で、BumbleをBumbleらしくしていたルールまで手放そうとしている。
そう考えると、最初に見たニュースが急に違って見えてきます。
でも、それってBumbleだけの問題?
ここも気になりました。
マッチングアプリそのものにみんなが飽きているなら、Bumbleだけの問題ではないはずです。
実際、業界全体で「スワイプ疲れ」は言われています。
ただ、Bumbleの場合は少し特殊です。
もともと「女性から先に」というルールそのものが、Bumbleの個性でした。
言ってみれば、店の看板みたいなものです。
その看板を外さないといけないほど、人が離れている。
だとすると、
「マッチングアプリにみんなが疲れた」
だけではなく、
Bumbleらしさそのものが、今のユーザーには少し重くなっていたのかもしれない。
そんなふうにも見えてきます。
日本でも、やっぱり疲れていた
じゃあ日本はどうなんだろう。
調べてみると、日本でも「マッチングアプリ疲れ」はちゃんとありました。
20〜39歳の未婚者を対象にした国内調査では、6割以上が「アプリに疲れたことがある」と回答。
理由で多かったのが、
「メッセージのやり取りが負担」61.8%。
「選び疲れ・探し疲れ」39.8%。
これ、なんとなくわかります。
出会える人数が増えたら、楽になると思うじゃないですか。
でも実際には、
選択肢が増えたぶん、選ぶ仕事も増えた。
便利になったのに疲れる。
なんだか、マッチングアプリだけの話でもない気がしてきます。
動画も、買い物も、SNSも。
選択肢が増えれば増えるほど、人間は幸せになる。
……とは限らないらしい。
そこでAIなんだけど
ここで最初の話に戻ります。
マッチングアプリ各社が期待しているAI。
たしかに、AIが自分に合いそうな人を絞ってくれたら、スワイプする回数は減るかもしれません。
面倒なやり取りを助けてくれたら、メッセージ疲れも減るかもしれない。
でも。
AIが完璧に相手を選んでくれるようになったら、それはそれでちょっと怖い。
「あなたにはこの人です」
と言われて、
「はい、そうですか」
と恋に落ちるのも、なんだか違う。
人を探すのに疲れたからAIに任せたい。
でも、人を好きになるところまでAIに決めてほしいわけではない。
たぶん今、マッチングアプリが難しくなっているのは、その間にいるからなんだと思います。
Bumbleが「女性から先に」というルールをやめる。
最初はただのアプリの仕様変更だと思っていました。
でも調べてみたら、
人間は、出会いまで効率化しすぎると疲れるらしい。
そして、その疲れを今度はAIに救ってもらおうとしている。
なんとも人間らしい話です。
Bumbleがこの先どうなるのかも気になりますが、それ以上に気になるのは、
AIが入ってきたあとの「出会う」って、いったいどんな感じになるんでしょうね。
