【歴史図書感想】「ゾクゾクするほど面白い 始皇帝と春秋戦国時代」 セピア:著
はじめに
この本は「キングダム」で有名になった古代中国の春秋戦国時代を物語化してその概要を書いたものです。
殷の時代から始まって始皇帝が中華を統一するまでが描かれています。
結構、分厚かったですが、スラスラと読めて春秋戦国時代のことがよくわかりました。
著者のセピアさんという人は歴史系のユーチューバーだそうで、チャンネル登録して拝見させていただきました。
では、この本から3つの気付きを書いていきたいと思います。
「キングダム」に因んだことを取り上げてますので、ネタバレが嫌という方は見ないでおいてください。
秦軍はどうしても李牧に勝つことができなかった
「キングダム」だと信たちは何度か李牧に勝利しているので、秦軍が最後まで李牧に勝つことができなかった、と知って意外でした。
李牧将軍という人は、実際は趙が滅亡しそうになって、趙の愚王によって対秦戦に登板された人です。
秦軍は李牧の前にまさかの2連敗、桓騎は討死してしまい、王翦でも秦軍は蹴散らされてダメでした。
結局、中国人お得意の謀略で李牧を刑死させて趙を攻略できました。
趙王が賢王で謀略に引っかからず李牧を登板させ続けていたら歴史はどうなっていたんでしょう。
趙の逆転勝利もあったかもしれません。
まさに、李牧という人は秦国の宿敵となる凄い人物でしたね。
楚攻略戦にあたった李信は昌平君の裏切り(?)により敗れた
秦王嬴政(えいせい)により、楚の攻略戦にあたった李信(ちなみに副将はあの蒙恬)。
しかし、昌平君の裏切りによって、項燕という将に敗れたらしいです。
らしいと付けたのは著者のセピアさんが名言していないからです。
ですが、嬴政の命により楚国の陳というところの住民をなだめるために昌平君が派遣されています。
すると、李信の侵攻時に陳で反乱が起きて大敗北につながるのです。
どう考えても昌平君の仕業としか思えません。
昌平君はそのまま楚側についていますし。
昌平君が楚についた理由は秦王嬴政を諫めたところ、逆ギレした嬴政によって右丞相の座を罷免されてしまったから、というのが原因です。
ちょっと諫めただけで重臣を罷免するなんて・・・政よ「キングダム」と違いすぎるぞ!
「キングダム」では昌平君はどうするんでしょうね。
史実通り政を裏切るのか、あるいは・・・。
とにかく、天下の大将軍を目指す李信にとって痛すぎる大敗北となった楚攻略戦でした。
秦王嬴政と将軍李信は本当に特別な関係だった(?)
第2に気付きで楚の項燕に大敗した李信でしたが、その後燕(と趙の亡命政権代)攻略戦に副将として再登板しているのです(ちなみに大将は王賁)
史実の嬴政は性格にかなり問題のある人で、敗北した将を決して許しませんでした。
桓騎は李牧に敗れて討死した、とされていますが、別に処罰を恐れて燕に亡命したという説もあるのです(桓騎の一族は皆殺しにされました)
なのに、楚攻略戦で大敗北された李信は何のお咎めもなく燕攻略戦に再登板しています。
これがなぜなのかは歴史書に一切記されておらず、本当に「謎」だそうです。
となると、冷酷な嬴政にとって李信は唯一心を許せる存在だったのではないでしょうか。
「キングダム」のように王と臣下の身分を越えた友人だったのかもしれません。
新たな史料でもでてこな限り、本当のところはわからず想像するしかないのですが。
秦王嬴政と李信の関係、気になりますね。
おわりに
この本で春秋戦国時代のことがさらに深く知ることができたのでよかったです。
最後に、秦と同盟しているからとのほほんとしていて滅んだ斉と現代日本を重ねていて、身につまされるものがありました。
物語風にした春秋戦国時代の話はおもしろかったです。
このセピアさんという人また本出してくれませんかね。
今度は私の好きな三国時代の本を出してくれるとか。
この本で歴史好きの人が一人でも増えてくれるといいですね。
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