【新章】Canon✴︎プロローグ✴︎重度知的障害児の母であるということ
🌸新章スタート🌸
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Canon(かのん)
〜重度知的障害児の母であるということ〜
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プロローグ
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弟と2人姉弟だった私は
小さな頃からなぜか一度も
両親から
「おねえちゃん」と呼ばれたことがない
深い理由はないのかもしれない
口数少ない両親の性格を受け継いで
会話のあまりない親子だったから
理由を聞いたこともあまりない
だけど私は
子供を産み育てる中で
その概念を受け継いだ
長女 かのん
息子 りおん
末娘 みのん
みんな名前で呼んできた
兄弟間でも
お互いに名前で呼び合う姿が日常だ
長女かのんには
生まれつきの染色体異常の障害があり
重度の知的障害と自閉傾向
顕著な身体の歪みがある
「おねえちゃん」と呼ぶには
あまりにも、幼い。
年子で生まれたりおんも
9つ離れて生まれたみのんも
かのんに追いついて_____追い越して
生活をともにしている
✴︎
「かのん」という呼び名に
救われているのは
他ならぬ私かもしれない
長女だから
娘だから
◯歳になるから
これまでの数少ない経験からの
〝常識という思い込み“が
彼女を眺める私の心を
ぎゅーっと締め付ける時がある
その頭の中身を
事あるごとに取っ払って
「かのんは、かのんだから」と
一緒に歩んできた
その
20年近くの中で
2度だけ
彼女を
手放そうとしたことがある
だけど私はまだ
かのんと生きてる
きっとこれからも
生きていく
数えきれないほどの
かのんへの葛藤と
それを覆すように生きる
彼女の屈託のない笑顔を通して
私は
私の、生きる理由を
見つけ出そうとしているのかもしれない
多分ね
一生見つからないけれど
それでも
今ここからみた
小さな小さなかのんの
睡蓮みたいに真っ直ぐ鮮やかに生きる姿に
もう一度
会いに行ってみる
✴︎
不器用でワガママで
感情に振り回されっぱなしの私
I.Y.U.(アイ・アンド・ユー)──
私と、あなた。
愛と選択の物語。
── Written by I.Y.U.
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