【詩】冷たい君はソフトクリームを齧る|||#風まかせ文芸部「ソフトクリーム」
何読んでるの?
僕の声が凍り付く
いつでも冷たい
窓際のあの子
青春燃ゆる教室で
空の向こうを眺めている
浮彫になる見えない線
一角だけの北極圏
濡れて尖った毛先の黒
きらりと光が零れ落ちる
その瞬間は熱気渦巻く帰り道
偶然のひとりとひとり
目撃する
木陰のベンチ
目を輝かせる君が持つ
バニラ味のソフトクリーム
むしゃり
むしゃり
君はソフトクリームを齧る人だったのか
むしゃり
むしゃり
綺麗な歯型が花のように
むしゃり
むしゃり
乱暴にコーンを食い破るから
白い雫が手に垂れる
ぺろり
君はひとり笑って舐めとった
視線のぶつかり
夏百回分の雷撃
僕は慌てて背を向け
自転車漕ぎ出す
空は澄んだ青で
きっと甘くはない入道雲
内側から膨れ上がった
夏が過ぎていく
※こちらの企画に参加させて頂いております!
