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#000『日本料理法大全』を現代に読み継ぐために -再覆刻令和版・公開検証の開始-

日本料理を志す者にとって、『日本料理法大全』は道しるべである。


――『日本料理法大全 再覆刻令和版』を始めます

はじめまして。
日本料理人・庖丁師として、日本料理、庖丁式、料理文化の調査研究を続けております、岩井満喜と申します。

このnoteでは、明治三十一年刊『日本料理法大全』を基礎とした書籍企画、

『日本料理法大全 再覆刻令和版』

の抜粋・パイロット版を公開していきます。

『日本料理法大全』とは

『日本料理法大全』は、単なる料理書ではありません。

日本料理の技法や献立だけでなく、宮中における供膳、食礼、庖丁作法、年中行事、日本料理諸流派の伝承など、日本料理文化の成り立ちを考えるうえで重要な記述を数多く収めています。

その内容は、明治時代の料理にとどまるものではなく、古代から公家社会、武家社会、近世へと受け継がれてきた料理文化をたどる手がかりでもあります。

私は、日本料理を志す者にとって、この書は一つの「道しるべ」になり得ると考えています。

なぜ、いま再覆刻するのか

『日本料理法大全』には、旧字体や歴史的仮名遣い、古文・漢文、返り点・訓点などが多く用いられており、現代の読者が原文の内容をそのまま理解することは、決して容易ではありません。

しかし、その中には、日本料理の技法や献立だけでなく、宮中の供膳、食礼、庖丁作法、年中行事、日本料理諸流派の伝承など、今日へ受け継ぐべき重要な記録が数多く残されています。

本企画では、明治三十一年版の原本を完全復刻した昭和五十二年刊・新人物往来社発行『日本料理法大全』を底本とし、そこに再現された原文を尊重しながら、次の作業を進めています。

  • 原典画像

  • 底本に基づく原典翻刻

  • 読み下し文の作成

  • 現代語訳

  • 引用史料および出典の検証

  • 図版の修復

  • 日本料理諸流派の系統整理

目指しているのは、原文を現代風に作り替えることではありません。

原文の表記と内容をできる限り残しながら、現代の私たちがおおむね理解できる形に整え、そこに記された日本料理文化を次の時代へ伝えることです。

『日本料理法大全』が刊行されてから長い年月が経過した今だからこそ、単に復刻するだけでなく、読み下し文、現代語訳、史料検証を加えた形で、改めて世に示す意義があると考えています。

noteで公開する理由

この企画をnoteで公開する大きな目的は、内容の正確性を高めることにあります。

『日本料理法大全』には、『古事記』『日本書紀』をはじめとする歴史書や、古文・漢文、有職故実、料理伝書に関わる記述が多く含まれています。

これらすべてを一人の知識だけで完全に読み解くことは容易ではありません。

そこで、古文、漢文、日本史、日本書紀、古典籍、有職故実、食文化史などに詳しい方々の知見を伺いながら、現代語訳や検証内容の精度を高めていきたいと考えました。

今後の記事の基本構成

原典画像

底本の該当頁を掲載します。note上での閲覧性を考慮し、必要に応じて余白、傾き、明暗、配置などを調整しますが、文字、返り点、訓点その他の史料情報を損なう加工は行いません。

原典翻刻

底本に再現された原文を、旧字体、歴史的仮名遣い、返り点、訓点などを可能な限り保ちながら翻刻します。

読み下し文

漢文については、返り点や訓点に従って、日本語の語順に整えます。

現代語訳

現代の読者がおおむね理解できる文章として訳します。

検証

語句、出典、歴史的背景、異なる解釈の可能性などを整理します。

改訂履歴

誤読や誤訳が確認され、修正を行った場合には、その内容と理由を可能な限り記録します。

現代語訳について

本稿の現代語訳は、現段階で最も妥当と考えられる解釈を示すものです。

原文には、訓読が定まらない箇所や、語義を一つに確定できない箇所もあります。

そのような場合には、無理に断定せず、原文を残すか、注記を付けます。

また、公開後に誤読や誤訳、新たな解釈の可能性が確認された場合には、原典や関連史料を再確認したうえで、速やかに訂正します。

書籍化を目指して

このnoteは、完成した書籍の内容を分割して掲載する場所ではありません。

書籍化へ向けた検証と試作を重ねる、パイロット版としての公開です。

noteで得られた指摘や知見を原稿へ反映し、より正確で、より読みやすく、後世に残せる一冊に育てていきたいと考えています。

ご教示をお願いいたします

原文の判読、漢文の訓読、現代語訳、出典の特定、歴史的背景などについて、お気づきの点がございましたら、コメント欄よりご教示いただければ幸いです。

ご指摘については、原典および関連史料を確認し、修正が妥当と判断した場合には、改訂内容と根拠を記録します。

専門分野を問わず、日本料理文化や古典籍に関心をお持ちの方にも、お読みいただければ幸いです。

日本料理を志す者にとって、『日本料理法大全』は道しるべである。

この言葉を本企画の中心に据え、少しずつ歩みを進めてまいります。

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