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セブへ思いを馳せて① ~プロローグ~

2012年10月。

僕はフィリピン・セブ島へ向かうことを決めた。

それまで海外へ行った経験は二度あった。

韓国とペルー。

どちらもツアー旅行で、添乗員さんが同行していた。

しかし今回は違う。

ツアーではない。

添乗員さんもいない。

一人でフィリピンまで行き、現地で待ち合わせをする。

今思えば、なかなか思い切った挑戦だったと思う。

なぜ、セブ島だったのか。

きっかけは、自分と同じ「タダユキ」という名前を持つ林忠之さんとの出会いだった。

※林忠之さんとの出会いはこちら

【奇跡のご対面☆タダユキさんとの出会い② ~恵比寿のお茶会~】


出版記念のお茶会でお会いした後も、Facebookなどで交流が続いていた。


ある時、僕は林忠之さんにこんな話をした。

当時話題になっていた「伊達直人 現象」。

児童養護施設へ ランドセルを贈る人たちが全国に広がった出来事だった。

さらに東日本大震災では、僕自身もボランティア活動に参加していた。

そんな経験を通して、

自分は本当は何を求めているんだろう。

人の役に立つことや、誰かを応援することに、強く心が動いている気がする。

そんな話をした。


すると林忠之さんは言った。

「実は、セブ島で里親支援をしている子がいるんです。ちょうど10月に誕生日を迎えるので会いに行こうと思っています。よかったら一緒に来ませんか?」

思いもよらない誘いだった。


だけど、不思議と迷いはなかった。


「自分の心がどう動くのか分かりませんが、ぜひ行ってみたいです」

そう返事をした。


こうしてセブ島行きが決まった。


林忠之さんは成田空港から。

僕は名古屋のセントレア空港から。

それぞれ別々に出発し、現地で合流することになった。

航空券やホテルの手配は林忠之さんがしてくださった。

今思えば、本当にありがたかったと思う。

ちなみに林忠之さんが出版された本の舞台も、まさにセブ島だった。

だから当時の僕にとってセブ島は、

ただの南国リゾートではなかった。

まだ見ぬ人との出会い。

自分自身の心との出会い。

そんな何かが待っている場所のように感じていた。

もちろん、その時は知らなかった。

この旅が、予想もしないハプニングの連続になることを──。

(セブ島のシリーズは全8話です)


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