睡眠不足が血糖値を上げる理由。看護師が教える眠るだけでできる血糖値対策
食事を頑張っているのに血糖値が下がらない人は、睡眠を見直した方がいいかもしれない。
睡眠不足は食事と同じくらい、血糖値に大きな影響を与える。
睡眠不足が血糖値を上げる仕組み
睡眠が不足すると、体内でストレスホルモン(コルチゾール)が増加する。
コルチゾールには肝臓からの糖放出を促進し、インスリンの働きを邪魔する作用がある。
つまり、寝不足の翌日は「食事を変えていないのに血糖値が上がりやすい状態」になっている。
さらに、睡眠不足は食欲ホルモンにも影響する。
食欲を増やすホルモン(グレリン)が増え、食欲を抑えるホルモン(レプチン)が減る。
結果として甘いもの・高カロリーなものへの欲求が強くなり、食べすぎにつながりやすい。
看護師として夜勤が多かった頃、翌日の血糖値が明らかに高かった経験がある。
食事は同じでも、睡眠の質と量が変わるだけで体の反応が全然違う。
睡眠時間と糖尿病リスクの関係
研究データははっきりしている。
1日の睡眠時間が6時間未満の人は、7〜8時間の人と比べて糖尿病リスクが約1.7倍高いという研究がある。
また、9時間以上の過眠も同様にリスクが上がることが分かっている。
理想の睡眠時間は7〜8時間だ。
「忙しいから仕方ない」と諦めている人に伝えたいのは、睡眠を削ることは血糖値対策を台無しにしているということだ。
食事を1時間かけて管理するより、睡眠を1時間増やす方が血糖値改善に効果的なことがある。
これは多くの患者さんを見てきた実感でもある。
睡眠の質を上げる食べ物
睡眠の質は「食事でコントロールできる」。
①トリプトファンを多く含む食材
トリプトファンは体内で睡眠ホルモン(メラトニン)の材料になる。
・バナナ・乳製品(牛乳・ヨーグルト)・豆腐・納豆・卵
夕食にこれらを取り入れると、就寝時のメラトニン分泌がスムーズになる。
②マグネシウムを多く含む食材
マグネシウムは神経を落ち着かせ、深い眠りを促すミネラルだ。
・アーモンド・ほうれん草・豆腐・玄米・バナナ
現代人の多くがマグネシウム不足。睡眠の浅さに心当たりがある人は意識して摂ってほしい。
③GABA(ギャバ)を含む食材
GABAは脳の興奮を抑えてリラックス状態を作る神経伝達物質だ。
・発芽玄米・トマト・じゃがいも・きのこ
就寝前に温かい味噌汁(GABA含む発酵食品)を飲む習慣も効果的だ。
血糖値を安定させる就寝前のルール
就寝前の行動が、翌朝の血糖値を決める。
【就寝2時間前までに夕食を終える】
消化が終わっていない状態で寝ると、睡眠の質が下がり血糖値が安定しにくくなる。
遅い夕食は「少量・低糖質」にして、翌朝しっかり食べるパターンが現実的だ。
【就寝1時間前にスマホ・PCをやめる】
ブルーライトがメラトニンの分泌を抑制し、寝付きを悪くする。
血糖値対策として食事を気にするなら、スマホ習慣も同じくらい重要だ。
【就寝前に温かい飲み物を飲む】
白湯・ハーブティー・ホットミルクが体を温めて副交感神経を優位にする。
カフェインは就寝6時間前からカットする。コーヒー・緑茶は午後3時以降は避けよう。
睡眠を妨げる食べ物・飲み物
せっかく良い食事をしていても、これを夜に摂ると睡眠の質が下がる。
①アルコール
寝付きが良くなる感覚があるが、深い眠り(ノンレム睡眠)を妨げるため睡眠の質が下がる。
翌朝の疲れが取れない・血糖値が高い状態が続く原因になりやすい。
②カフェイン(コーヒー・緑茶・エナジードリンク)
カフェインの覚醒効果は摂取後4〜6時間持続する。
夜9時に眠るなら、午後3時以降はカフェインを避けるのが理想だ。
③高糖質・高脂肪の夜食
夜遅い時間の血糖値急上昇は、インスリンの大量分泌を引き起こす。
夜に甘いもの・ラーメン・揚げ物を食べる習慣は、血糖値管理と真逆の行動だ。
看護師が実践している睡眠と血糖値の管理法
私が実際に毎日続けているルールを正直に紹介する。
・夕食は21時までに終える(遅い日は量を半分にする)
・就寝前にホットミルク or 白湯を1杯
・スマホは寝る1時間前に充電器に置く
・アルコールは週2日以内・飲む日は量を減らす
・7時間睡眠を死守する(夜勤の翌日は必ず昼寝で補う)
全部できなくていい。一番やりやすいものから1つだけ始めてほしい。
看護師として夜勤を続けながらも、この習慣のおかげで血糖値は正常範囲を維持できている。
睡眠を改善すると体に何が起きるか
睡眠の質を改善すると、食事を変えなくても体は変わり始める。
・3日目:朝の目覚めが良くなる・午後の眠気が減る
・1週間:食後の血糖値スパイクが穏やかになる
・2〜4週間:体重が少し減り始める・甘いものへの欲求が落ち着く
食事・運動・睡眠は血糖値管理の三本柱だ。
食事だけを頑張っても、睡眠が崩れていると効果が半減する。
今夜から、スマホを1時間早く置いてみてほしい。それだけでいい。
食事を変えるより簡単で、効果は食事に劣らない。
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